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天皇賞史上に残る大激戦 2センチ決着もクロワデュノールの絶対能力に脱帽

天皇賞史上に残る大激戦 2センチ決着もクロワデュノールの絶対能力に脱帽

5月3日、伝統のレース、天皇賞(春)(GⅠ、京都・芝3200m)が行なわれ、単勝1番人気に推されたクロワデュノール(牡4歳/栗東・斉藤崇史厩舎)が抜け出したところへ、12番人気のヴェルテンベルク(牡6歳/栗東・宮本博厩舎)が強襲。長い写真判定の末、ハナ差でクロワデュノールが勝利していた。日本ダービー馬の本レース勝利は、2007年のメイショウサムソン以来19年ぶりのこととなった。3着には2番人気のアドマイヤテラ(牡5歳/栗東・友道康夫厩舎)が入り、4着にはアクアヴァーナル(牝5歳/栗東・四位洋文厩舎)が健闘。昨年の覇者であるヘデントール(牡5歳/美浦・木村哲也厩舎)は5着にとどまった。

 オッズ1.8倍の圧倒的1番人気馬に、オッズ208.4倍という超伏兵馬がまさかの鬼脚で襲い掛かるというまったく予想の範囲を超えたゴール前の激闘に、スタンドは歓喜と怒号と戸惑いと、さまざまな歓声や悲鳴が交錯し、渦巻いた。
  レースは予想どおりミステリーウェイ(せん8歳/栗東・小林真也厩舎)の逃げで始まった。好スタートを切ったクロワデュノールは先団の後ろ目、7番手付近を進み、ヘデントールは9番手。ゲートでやや安目を打ったアドマイヤテラは後方の12番手を追走した。

 ペースは最初の1000mが59秒9,2000mの通過ラップが3分01秒6とや早めのミドルペース。2周目の向正面で後方に構えたアドマイヤテラらも徐々に位置を上げながら第3コーナーの坂を上り、最終コーナーから直線へ向けてラストスパートへの態勢を整えた。

 そして迎えた直線。逃げバテたミステリーウェイなどの逃げ・先行馬たちを捉え、早めに仕掛けたクロワデュノールが勇躍、先頭に躍り出る。後方の外からアドマイヤテラやアクアヴァーナル、ヘデントールも差してくるが、なかなか前との差が詰まらず、クロワデュノールの圧勝かと思ったその刹那、最後方から外を回って猛追してきたのがヴェルテンベルク。アドマイヤテラを交わしてクロワデュノール内、外で離れてほぼ同時にゴールへ飛び込んだのだった。

 10分にも及ぼうかとする長い長い写真判定の末、ハナ差でクロワデュノールが粘りとおして優勝を飾っていた。アドマイヤテラとの差は、JRAの関係者によるとわずか「2㎝見当」とのこと。天皇賞史上に残る大激戦となっていた。 クロワデュノールの手綱をとってGⅠレース4勝のアシストをした北村友一騎手はレース後、「ゴールした時は本当にわからなくて、勝っているのか負けているのか、わからない状況で戻ってきました。戻ってきてからも写真判定が長く、勝てて本当にほっとしています」と胸を撫で下ろしていた。そしてレースプランについては、「最初の下り坂をリラックスして入っていくことを第一に考えていたのですが、正直、少し力んでしまいました。総合力があり、機動力もあるので、早めにスパートして押し上げていく形になりましたが、頑張ってくれると信じて追っていました」と述懐。この正攻法での勝利がクロワデュノールの強さを信じてのアグレッシヴさであったことを滲ませた。

 決して3200mへの距離延長が向いているとは言えない彼ながら、絶対能力の高さによって他馬をねじ伏せたとういうのが筆者が受けた印象。おそらくこの後は古馬春季中長距離三冠の最終戦となる宝塚記念(GⅠ、阪神・芝2200m)への参戦を計画するだろうが、三冠の最難関であった天皇賞(春)を苦しみながらも制覇したことで、快挙達成の可能性はかなり高くなったと言えるだろう。
  ヴェルテンベルクの元気そうには心底、驚かされた。昨年6月にオープン入りしてからの重賞成績は9着、7着、6着、4着と尻上がりに着順を上げてきてはいたが、一度も勝ち負けには加われておらず、それに加えて初めてのGⅠ参戦、5戦して着外5回の京都コースということもあって、筆者は最初から検討の対象としていなかった。それを覆したのは、松若風馬騎手の思い切った後方待機策によるところが大きいだろう。松若騎手は。、「外枠(大外の15番枠)でしたので腹を括ってロスなくという、プラン通りの競馬でした。勝負どころでの折り合いもよかったですし、アドマイヤテラに連れていってもらう形になりました。直線に向いての反応も良かったのですが、この着差ですから悔しいです。馬は頑張ってくれました」とレースを回顧。ほぼ淀みのないミドルペースとなったことが、末脚にすべてを賭ける本馬のパーソナリティにばっちり嵌ったのだろう。

 3着のアドマイヤテラは、ライバルと目されたクロワデュノールに力差を見せ付けられた格好だ。前走の阪神大賞典(GⅡ)での快勝劇で一気に評価を上げたが、真のトップオブトップと対戦したのは、落馬・競走中止となった昨年のジャパンカップ(GⅠ)を除けば、3着となった菊花賞(GⅠ)、11着となった昨年末の有馬記念(GⅠ)以来のこと。終いの伸び脚はじりじりとしたものに終わり、本当に頂点を狙うには、もうひとつ上のギアが必要との印象を受けた。

 ディフェンディングチャンピオンのヘデントールは5着と、一応の意地は見せた。しかし馬体も走りも昨年のような力感に欠けているというような感想を持った。骨折での休養から明けて2戦、全盛期に近い勢いを取り戻せるよう、秋の戦いに注目したい。

文●三好達彦

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配信元: THE DIGEST

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