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代表モデル[101]誕生から100年。西部神話とリアルが生んだジーンズ「Lee」とはどんなデニムなのか?

あなたは知ってる? Leeが築いた3つの功績とは?

1913年 ワークウエアの金字塔[ ユニオンオールズ ]。

当時、自動車は現在ほど信頼性が高くなく、運転手が自動車整備士を兼ねることも多かったため、車の下に潜る際に服が汚れる問題が頻発していた。オーナーH.D.リーのお抱えドライバーが整備時に制服が汚れないよう上着を脱ぎ着している姿を見て、H.D.リー本人が工員にとって理想的な機能するワンピースの開発を提案したことがきっかけとなり、ワークウエアでは世界初となるワンピースカバーオール[Union-Alls(ユニオンオールズ)]が誕生する。その革新的な一着は瞬く間に労働者に支持され、作業着の新たな基準となり、数年で全米の自動車に常備されるほど普及したのである。

1924年 カウボーイのためのパンツを開発。

実際に牧場で働くカウボーイや、ロデオ競技のチャンピオンたちの声を反映して誕生したのが、後に名を馳せる[COWBOY PANTS]である。日常的に馬に跨り、ハードな環境で酷使されることを前提に、従来のワークパンツでは補えない改良が重ねられた。当時主流だった銅リベットを廃止し、馬や鞍を傷つけないように配慮したステッチ補強へと進化。馬上での動きやすさを考慮し跨ることを前提とした型に設計されている。[COWBOY PANTS]は、やがて[Lee Riders]という名を変えブランドを象徴する定番モデルとなっていったのだ。

1927年 ジッパーをデニムに初めて取り入れた草分け的存在。

デニム生地の作業着の開閉にはボタンが当たり前だった頃、「Lee」はデニムのオーバーオール、プレイスーツ、カウボーイパンツ、カバーオールに世界初の「ファスナー」を採用する。ファスナーは便利だが、デニムの縮みとの相性が悪くヨレてしまうことから敬遠されていた。そこでサンフォライズド加工を施した生地を採用しデニムの作業着にファスナーをつけることに成功した。「Whizit(ウィズイット)」というモデル名は新モデルの名称募集コンテストで選ばれ、1927年の全国コーンハスカーズ大会では入賞者10人中8人が着用していたほど人気を博したという。

(出典/「Lightning 2025年10月号 Vol.378」)

配信元: Dig-it

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