
STARTO ENTERTAINMENT所属アーティストが出演する、「アイドル音楽フェス The ONE ~一音一生~」が、5月1日、2日の2日間にわたり神奈川・横浜アリーナで開催された。イベントの発起人であるSUPER EIGHT・安田章大のほか、WEST.から重岡大毅、神山智洋、濱田崇裕、Travis Japanから宮近海斗、川島如恵留、松倉海斗、さらにジュニアのB&ZAIが出演。グループの垣根を越え、“音”のもとに集った者たちが“音”で語り合う――そんな極上のひとときとなった5月2日公演の模様をリポートする。
■“ファミリー感”全開のオープニングトーク
幕開けは、プロミュージシャンによる賑やかな生バンド演奏。まるでテーマパークのゲートをくぐったかのような高揚感が会場いっぱいに広がる。続いてB&ZAI、Travis Japan、WEST.、安田の順でステージに登場。15人の表情には早くも喜びが滲み、そのまま1曲目「ズッコケ男道」へ。各グループがパートを歌いつなぎ、サビでは全員が声を重ねる。途中、花道で寝そべりながら歌うユニークな場面も飛び出し、会場は大歓声。凄まじい熱狂と一体感を一気につくり上げた。
オープニングトークでは、さっそく“ファミリー感”全開のやりとりがさく裂。直属の先輩・安田から「シゲ、ド頭からチャック開いてたらアカンで」とツッコまれた重岡は、「絶対SNSに書くなよ!」と、なぜかドヤ顔で忠告して笑いを誘う。会場が和やかな空気に包まれる中、安田の「たくさん好きな人から愛をもらってください!」という言葉を合図に、各グループのステージが始まった。
トップバッターのB&ZAIは、気迫みなぎるパフォーマンスで「SHAKE」「weeeek」を披露。臨場感あふれるバンドアレンジが楽曲の魅力をさらに押し上げ、特に「weeeek」は稲葉(通陽)が奏でるバイオリンの軽快な音色と驚くほど相性が良く、楽曲に一層の華やかさを加えていた。さらに橋本涼が「昨日の公演でこの先輩にめちゃくちゃ惚れてしまいました!」と安田を呼び込み、SUPER EIGHTの「象」を共演。強いメッセージを放つナンバーを全員が魂の限り叫び、安田がB&ZAIのメンバー一人一人のもとへ歩み寄ってギターを鳴らす姿も印象的だった。
そのバトンを受け取ったTravis Japanは、赤い緞帳を思わせるモニター映像をバックに登場。今回の“3人”を逆手にとったのだろうか、同じ3人組である少年隊の「仮面舞踏会」「星屑のスパンコール」「まいったネ、今夜」という名曲を立て続けに披露した。Travis Japanが生バンドを背負って踊る姿は新鮮で、臨場感も抜群。息をのむほど美しいダンス、鋭いターン…と、まさに真骨頂と言えるステージで魅了した。
Travis Japanと安田のコラボでは、SUPER EIGHTの根強い人気曲「Dye D?」を、B&ZAIの菅田琳寧・川崎星輝・稲葉も加えた7人で披露。妖艶かつドラマチックなダンスで骨抜きにする。2011年に安田が生み出し、今でも多くのエイター(SUPER EIGHTのファン)が愛してやまないこの曲を、世代を超えた3組が新たな色で紡いでいく光景に思わず胸が熱くなった。
WEST.はクールなラップで畳みかける「WESTraight」でスタート。前2組とは異なる雰囲気をまとい、観客に着席を促しながら、しっとりと聴かせる時間をつくり上げていく。珠玉のラブソング「あじわい」は真っすぐな歌声で酔わせ、「間違っちゃいない」では重岡がピアノ、神山がエレキギター、濱田がアコギを演奏。WEST.ならではの温かい、心に沁みる時間を届けてくれた。
■大倉忠義もサプライズ登場
さらに「呼び込みたいやつがおんねん!」(重岡)と、観覧に来ていた後輩の関西ジュニア・嶋崎斗亜を迎え入れ、「ムーンライト」を4人で熱唱。全員の幸せそうな表情が、瞬く間に客席にも伝播する。嶋崎は、恒例となっている神山ソロパートの“地団駄”も全力で決め、「大好きなWEST.さんと歌えて最高に幸せです!」とまぶしい笑顔を見せた。なお5月1日の公演では、なにわ男子の大西流星がサプライズ登場し、「乗り越しラブストーリー」(WEST.)を共に歌唱している。
会場が青いペンライトに染まる中、満を持して安田がソロで登場。しかし、ギターの音が鳴らないというまさかのトラブルが発生する。それでも「これもフェスです」と落ち着いて語り、「アカペラで歌うわ」と観客のクラップを頼りに「喝采」(SUPER EIGHT)を歌唱。ハプニングさえもライブの醍醐味へと変えてしまう、その懐の深さに誰もが見惚れたのは言うまでもない。
続いて呼び込まれたのは、プライベートでも親交の深い神山。「神ちゃんが『一緒にやりたい』と言ってくれた曲」と、安田がどこかうれしそうに紹介した「わたし鏡」を、ギターの弾き語りで披露した。2人に共通する柔らかさと優しさが歌声となって重なり合い、穏やかな幸福感が会場全体を包む。安田を心から慕い、影響も受けてきた神山。特別なコラボレーションは、見守る側としてもうれしいものだ。
会場のボルテージがさらに上がったのは、安田の「友達を呼びます!」という一言で姿を現した大倉忠義のサプライズ登場だ。安田と共に本イベントの総合プロデュースを手掛ける大倉は、「おじゃまします」と恐縮しながらも、「いい感じですね。アカペラも良かったし。すごい対応力やわ」と安田を称賛する。
安田のギター演奏に乗せ、大倉が歌ったのはソロ曲「まもりたい」だ。「わたし鏡」と「まもりたい」は、いずれも2007年のアルバム収録曲。そんな2人のソロ曲が、19年の時を超え、同じ5月の横浜アリーナで再び響いた奇跡に、長いエイターの感情が揺さぶられないはずがない。艶のある大倉の美声も、驚くほど当時のままだった。共演を終えた安田は「メンバーであり、友達っていいよね」と誇らしげに語っていた。
■全出演者による音楽のメッセージ
ラストスパートでは、全出演者が再集結。「無責任ヒーロー」(SUPER EIGHT)、「ええじゃないか」(WEST.)、「夢のHollywood」(Travis Japan)と、お互いのチームへのリスペクトを込めたパフォーマンスが客席を熱狂させる。「夢のHollywood」では高速タップに他グループのメンバーも挑戦し、おどける方に振り切っていた重岡が「トラビスと踊ってたら、ダンスうまくなった気がする」と笑わせる一幕もあった。
そして最後は、このフェスのために書き下ろされたテーマソング「The one day~また明日~」。安田が「新しく作った曲で締めたいと思います。どこかのタイミングで届けられると思うので、楽しみにしててください」と語って始まったその曲は、まさに“音を楽しむ”を具現化したポップソング。聴く人の心をそっと包み込み、背中を押してくれるような優しさに満ちていた。
全曲を終えても、出演者たちの表情からは「最高のイベントをまだ終わらせたくない」という名残惜しさが伝わってくる。宮近は力強く語った。「いろんなことが変わっていく時代ですが、やっぱりこの事務所はこういうのがないとな…って僕は思いました! ここにいる皆さんがそのきっかけだと思います!」――その言葉に賛同するように、あちこちから拍手が湧き起こる。最後に安田は「好きな人がいれば、好きな人を共有し合ってください。仲良うしたらいいです。それが全てです!」と、彼らしい真っすぐなコメントで締めくくり、「また必ず『The ONE ~一音一生~』帰ってきますので、そのときはよろしくお願いします!」と再会を約束した。
伝統ある事務所だからこそできることがある。多くの才能が集う場所だからこそ生まれる景色がある。ここだけのファミリー感、世代を超えた縦の絆、それらすべてが“音楽”という共通言語で固く結ばれた一夜だった。
◆取材・文=川倉由起子
※濱田崇裕の「濱」は異体字が、川崎星輝と嶋崎斗亜の「崎」は「たつさき」が正式表記
■<SET LIST>
M1.ズッコケ男道
M2.SHAKE
M3.weeeek
M4.象
M5.なつ・あい
M6.仮面舞踏会
M7.星屑のスパンコール
M8.まいったネ 今夜
M9.JUST DANCE!
M10.Underdogs
M11.Dye D?
M12.WESTraight
M13.あじわい
M14.間違っちゃいない
M15.ムーンライト
M16.自己紹介ソング
M17.喝采
M18.わたし鏡
M19.Street Blues
M20.まもりたい
M21.友よ
M22.無責任ヒーロー
M23.ええじゃないか
M24.夢のHollywood
M25.Can do! Can go!
M26.The one day~また明日~

