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【Do My Best, Go!|木俣椋真・男子スノーボード|後編】「全部出し切ったと感じられたオリンピックでした」――失敗を乗り越え、想いに応えた銀メダル

【Do My Best, Go!|木俣椋真・男子スノーボード|後編】「全部出し切ったと感じられたオリンピックでした」――失敗を乗り越え、想いに応えた銀メダル

アスリートへのインタビューを通し、明日への一歩を応援する「Do My Best, Go!」。スノーボードのビッグエアとスロープスタイルでミラノ・コルティナオリンピックに出場、ビッグエアで銀メダルを獲得した木俣椋真さんの後編をお届けする。前編に続き、ミラノでの活躍、食への意識、今後への思いなどを聞いた。


――2025年に行なわれた世界選手権の優勝により、代表入りを果たしました。迎えた念願のオリンピック本番はどのような気持ちで臨んだのでしょうか。

 大会前に「結果はどっちでもいいよ」と所属している株式会社ヤマゼンの社長が送り出してくれましたが、これまでのサポートに結果で応えたいという気持ちで臨みました。

――そしてビッグエアで銀メダルを獲得しました。

 メダルという形に残るものを日本に持って帰ることができたのでほっとしました。本番はパフォーマンスもいつもより良くて、全部出し切ったと感じられたオリンピックでした。今回、父親が初めて海外の大会を見に来てくれていました。メダルを取ったあとに泣いている姿を見てびっくりしましたが、今までの恩返しを目の前で出来たかなと思えたので良かったです。
 ――北京の時には準備が足りなかったとのことでしたが、今回ミラノでメダルが取れた要因はどこにあったと思いますか?

 僕の場合はオリンピックでやる構成や技を先に決めておいて、その技の練度をあげることに絞って練習をしていました。それだけは100%のパフォーマンスを出せるようにという作戦です。もっと若い時期なら色々な技を試しながら自分の得意や強みを探す時間があったと思いますが、僕の年齢になると成長も少しずつ遅くなってくるので可能性を広げるのではなく、絞る形で挑戦しました。

――スノーボードで印象的だったのは、日本の選手がライバルとして競う状況でも常にチームとして称え合う光景があったことです。

 小さなころから一緒に滑っていた友だちが選手になったという感覚で、お互いに勝ち負けがついた時でもふざけて煽り合ったりできるくらいの仲だし、誰がメダルを取ってもおかしくない実力を持った選手であることも分かっています。だから「今回は俺の順番じゃなかった」みたいな感覚で結果を割り切れることもあるし、プライベートでも遊んだりする関係ですね。

――今大会、スノーボード全体では日本は合計9個のメダルを獲得しました。これは過去最多です。木俣さんは、日本スノーボードの強さはどこにあると思いますか?

 今回メダルを取った選手たちはみんな昔から知っていますし、小さい頃からともに高めあう関係でした。身近に良きライバルがいたおかげだと思います。
 ――ここからは食習慣についてお聞かせください。早くから第一線で活躍されて長くなりますが、食生活で心がけていることはあるでしょうか。

 そこまでこだわりはなく、翌日に影響がありそうなもの、体に悪そうなものは食べないように気を付けています。あとは食事の最初にまずサラダから食べることくらいですね。

――海外遠征の機会も多いと思いますが、日本と食事の環境もかなり異なるのではないでしょうか。工夫していたことはありますか?

 海外の雪山などだと昼ご飯を抜きがちになってしまって、昼ご飯が午後4時くらいになることもあります。練習するためにエネルギーは重要なので、海外遠征をするときは手軽にさっと食べられるものを日本から持って行って途中のリフトで食べたりすることがあります。

――日々の食事できのこを食べる機会はありますでしょうか?

 はい、きのこは好きですね。自分で料理を作る機会は多くはないので、出てくる料理に入っているきのこを食べる感じです。好きなのは、なめこやしめじの味噌汁ですね。コンビニで買ったりもします。

――きのこですが、栄養面が高く低カロリーです。腸内環境の改善の働きもありますが、ご存じだったでしょうか。

 それは初めて聞きました。栄養士の方にサポートしていただいていた時期もあったので聞いていたのかもしれませんが、単純にきのこが好きだったので食べていました。
 ――オリンピックが終わり、そんなに間もない時期ですけれども、これからの目標と言いますか、思い描いているのはどんなことでしょうか。

 これからスノーボードを続けるかどうかまだ決めていませんが、この経験は生かしたいなと考えています。それがどのような形になるのかはまだ決めかねている感じですね。

―――木俣さんにとってスノーボードとは?

 難しいな……。もちろん結果は大事ではありますが、スノーボードは結果だけにこだわってないスポーツというか、普段の練習でもみんな楽しそうで、辛そうに練習している人ってあまり見たことがないですね。伸び伸びとやっている感じの競技です。自分のキャリアを振り返ると大変だったり辛い時期もありましたが、それでもずっと楽しい競技だったなと思います。

――最後に、ジュニアの世代の選手へ向けてアドバイスをお願いします。

 必ずしも正解ではないかもしれませんが、スノーボードだけじゃなくてほかの競技もやったほうがいいと思います。違う競技から学べる体の使い方や考え方が身につけば自然とスノーボードにも活かせる動き方が身につくと思うので、遊び感覚でもいいから視野を広げてやってほしいと思います。

<プロフィール>
木俣椋真(きまたりょうま)
2002年7月24日生まれ、愛知県名古屋市町出身

3歳でスノーボードを始める。小学生の頃から大会に出場。享栄高校2年生だった2019-2020シーズンの世界ジュニア選手権で優勝、ワールドカップ2位になる。2023年世界選手権スロープスタイルで日本男子初のメダルとなる銀メダルを獲得、2025年世界選手権ビッグエアでは金メダル。2026年ミラノ・オリンピックでは2種目に出場しビッグエアで銀メダルを獲得した。
配信元: THE DIGEST

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