『ジャンヌ・ディエルマン』などで知られる伝説的女優デルフィーヌ・セリッグ。彼女の唯一の長編監督作『美しく、黙りなさい』が制作50年を記念して7月24日より公開となる。このたび本作の予告映像が公開された。
女優たちがジェンダーについて語るにはリスクのあった70年代、ジェーン・フォンダ、シャーリー・マクレーン、ジュリエット・ベルト、アンヌ・ヴィアゼムスキー、マリア・シュナイダーら様々な女優たちが勇気を持って映画に出演した。
このたび公開された予告映像は、監督であるデルフィーヌ・セリッグの声からはじまる。本編でも何度か繰り返される映画のタイトル「Sois belle et tais-toi !」(ソワ・ベル・エ・テ・トワ/美しくありなさい、そして黙っていなさい)という言葉。これは、フランスではよく知られているジェンダー差別を象徴する決まり文句だ。

ジェーン・フォンダ

シャーリー・マクレーン
音楽は、イギリス女性参政権運動のときに作られた「The March of the Women」。今でも女性たちのアンセムとなっている楽曲と共に、予告映像に最初に登場する女優は、ジェーン・フォンダ。フランス語が堪能な彼女は流暢に「彼らに顔をいじられて、鏡を見たら自分が誰か分からなかった」と、当時、女優たちがいかに“ベルトコンベアに乗った商品”のように扱われていたかをユーモアたっぷりに語る。さらにシャーリー・マクレーンら錚々たる女優たちの、生き生きとした表情と率直な声が続く。
印象的なのは、監督のデルフィーヌは女優たちに「2つの質問」していたことだ。当時は誰も尋ねたことがない質問をして、彼女たちから自由な連想や啓示を引き起こそうとした。例えば、“他の女優と友好的な場面を演じたことがありますか?”という質問を聞くと、“おかしい、そういえば1度もないわ!”といった反応になる。女優たちは面白がり、話し始め、時に脱線し、やがて現実が浮き上がる。本作は歴史を感じさせながらも、その現実性とメッセージはいっそう輝きを増し、現代のシスターフッドムービーを観たかのように、「50年で変わったこと/変わらなかったこと」を共有しながら語り合える映画になっている。
映画『美しく、黙りなさい』は、2026年7月24日(金)より全国順次公開。
作品情報
映画『美しく、黙りなさい』
監督・インタビュアー:デルフィーヌ・セリッグ
出演:ジェーン・フォンダ、シャーリー・マクレーン、ジュリエット・ベルト、アンヌ・ヴィアゼムスキー、マリア・シュナイダー、エレン・バースティン、ルイーズ・フレッチャー、バーバラ・スティール、ジル・クレイバーグほか
配給:ムヴィオラ
©︎Families Seyrig and Roussopoulos Archive / Centre audiovisuel Simone de Beauvoir
©︎Sois belle et tais-toi ! / Delphine Sayrig, 1976 / Centre audiovisuel Simone de Beauvoir
2026年7月24日(金) Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下ほか全国順次公開
公式サイト sbett
