
2026年4月11日よりテレ東系列にて放送中のTVアニメ「キルアオ」。藤巻忠俊(集英社ジャンプコミックス刊)による同名人気コミックを原作とし、中身は39歳の伝説の殺し屋・大狼十三が中学生として学園生活をやり直す「青春やり直し系アクションコメディ」だ。本作で、十三の命を狙う暗殺者でありながら、極度のアガり症で“おしゃぶり”が手放せない古波鮫(こはざめ)シン役を演じるのが、Snow Manの佐久間大介。生粋のアニメ好きとして知られる彼が、「絶対に受かりたかった」と語るオーディションの裏側から、前代未聞の“おしゃぶりアフレコ”の真相、そして「Snow Man」への熱い想いまでをたっぷりと語ってくれた。
■ジャンプ愛炸裂!「オーディションは絶対に受かりたかった」
――アニメ「キルアオ」への出演決定おめでとうございます! オーディションがあると聞いた時のお気持ちはいかがでしたか?
佐久間 ありがとうございます! 「週刊少年ジャンプ」は今でも毎週買っているので、自分が知っている作品のオーディションと聞いた時は「これは受けたい!」と思いました。嬉しい気持ちと、大好きな作品の一つだったからこそ、自分の好きな役で絶対に受かりたいなと思って全力で挑みました。
――オーディションに向けて、どのような準備をされたのでしょうか?
佐久間 改めて原作をしっかりと読み込んで、「僕の体を通したシンはこんな感じかな?」といろいろ考えました。その上で、スタジオでのディレクションで気づかされることもあったりして。ディレクションがあると自分だけの考えにならず、よりそのキャラクターを深く理解できるというか。自分の中の表現の幅が広がるので、すごくありがたかったです。

――「キルアオ」は連載当初から読まれていたそうですが、佐久間さんから見たシンの魅力はどんなところですか?
佐久間 まずはビジュアルからとても好きになりました。カンフー使いのような要素もありつつ、おしゃぶりを咥えていて「何この子、不思議!」みたいな(笑)。変だけどカッコいい、というのがシンの最大の魅力だと思います。最初は「カッコいいな」から入るけど途中から「変!」と思って。でも「やっぱりカッコいいんだよな」に落ち着く。そこがたまらないですね。
■前代未聞の“おしゃぶりアフレコ”! 0歳児用を自ら改良
――シンは「おしゃぶり」を咥えることで精神を安定させるという強烈なキャラクターですが、実際におしゃぶりを咥えて収録に臨まれていたという噂は本当ですか?
佐久間 事実です(笑)。本当にアフレコ現場におしゃぶりを持っていって、シンが喋る時は咥えて喋る、というのをやっていました。
――(笑)。実際にやってみていかがでしたか?
佐久間 本当に難しかったです! どれぐらい咥えたら喋れるのか、家でたくさん研究しましたね。形状の違うおしゃぶりを4つぐらい買って、どれが一番合うんだろうと試行錯誤して。「これはもう少し改良したら咥えやすくなるかな」とか、努力はしました(笑)。
――4つも買われたんですね! まさかお店に行って?
佐久間 ネットで買いました。大人用もある中で、0歳から7カ月ぐらいの赤ちゃん用の柔らかいやつが一番喋りやすかったです。

――具体的にはどんな改良をしたんですか?
佐久間 おしゃぶりの下のほうに切り込みを入れて、歯がはまりやすくなるようにしましたね。咥えているだけだとどうしてもツルッとなる時もあるので、引っかかりを作って。
――すごいストイックな役作りですね。現場の皆さんの反応はいかがでしたか?
佐久間 おしゃぶりキャラはこれまでにもいたと思うんですけど、本当におしゃぶりを咥えてアフレコをするのって、おそらく声優界でも珍しいのかなと思っています(笑)。一緒にマイク前に立った大狼十三役の三瓶由布子さんは、僕のほうを一瞬見るんですけど、すぐに吹き出しそうになってパッと目を逸らしたりして(笑)。おしゃぶりを取り入れることで、二次元のアニメーションの中に少しリアルが入った感じもするので、いいスパイスになったらいいなと思います。


■実写映画とアニメ、2つの「殺し屋」役で生まれた相乗効果
――おしゃぶりをしている時としていない時の演じ分けは、どうされていたんですか?
佐久間 シンはおしゃぶりを外している時はアガり症が出てしまって、あまりちゃんと喋れないという設定なんですよ。だから「咥えている方がよく喋る」という、現実とは逆転する表現になるので、そこの練習はすごくしました。あと、モノローグは心の声なので外して喋って、終わったらまたつけてというリアルタイムでの付け外しも意外と難しかったですね。
――これまでの俳優経験が活きたなと感じる瞬間はありましたか?
佐久間 ちょうど実写の映画(映画「マッチング TRUE LOVE」の永山吐夢役)を撮影していた時期とアフレコ現場が被っていた時期がありまして、映画も殺し屋役なんですよ。三瓶さんからも「実写のほうでも殺し屋やってるんだね」と言われて、「確かに、今殺し屋ブームかもしれないです」なんて話もしていました。声優として身につけた技術を実写で使ったり、逆に実写で使っている技術を声優で使うこともあって、相乗効果を感じています。

――アフレコ現場の雰囲気はいかがでしたか?
佐久間 とにかく人が多いです。みんなで隙間を縫ってマイク前に行くので、アフレコしているうちに仲間意識が芽生えるんですよね。「今だ! 行け行け!」とか「そっち行くなら僕こっち行きます」みたいな(笑)。他の現場で共演したことのある声優さんはもちろんですけど、今回は新たに猫田コタツ役の梅田修一朗さんと仲良くなりました。あと、白石千里役の種崎敦美さんの演技が本当にすごかったですね。千里はすごく達観しているキャラなんですけど、種崎さんの声が入った時のセリフの説得力がすごすぎて「かっこいい!」と思いました。
■やり直したい青春と、精神を安定させる「Snow Man」という存在
――本作は「青春やり直し系」の物語ですが、佐久間さんご自身が「あの瞬間をやり直したい」と思うような青春時代の出来事はありますか?
佐久間 それはもう全部ですよ。僕は学生時代、学校が嫌いで何もできていなかったので。今の性格や考え方のままやり直せたら、コミュ力の高さを生かして全学年全員友達みたいになれるかもしれません。

――シンにとって精神を安定させるアイテムがおしゃぶりですが、佐久間さんにとって「これだけは欠かせない」という精神安定剤のような存在はありますか?
佐久間 やっぱり「Snow Man」という名前を背負っていることですかね。自分の中で心が安定したり、落ち着いたりするのはいつもそこですから。
――ソロでお仕事をされている時も、メンバーの存在は大きいんですね。
佐久間 はい。一人の現場でSnow Man とは関係のない話をしている時でも、ふと「この話は、ラウールのあれに似てるな」とか、連想ゲームみたいに自然とメンバーの顔や名前が浮かぶんです。彼らと一緒にいるのが当たり前になっているというか。自分が「Snow Manなんだ」と自信を持つことが必要な場面もあって、それが自分の精神を安定させるものになっている気がしますね。

――最後に放送を楽しみにしているファンの方へ、シンの見どころやメッセージをお願いします!
佐久間 シンの見どころは、やっぱり殺し屋スイッチが入っている時のキリッとしたカッコよさですね。そこがあるからこそ、おしゃぶりとのギャップを楽しんでもらえて、よりシンを好きになってもらえると思います。特に初登場のシーンは「やっと登場したぞ!」という気持ちもありつつ、コメディとしての掴みが大事な芝居なので、そこは絶対に見てほしいです! 僕は原作ファンなので、同じくファンの皆さんが喜んでくれるかどうかが一番大事だと思っています。この作品を好きな人たちがアニメを見て「アニメ化して良かったね」と思ってもらえるように大切に演じたので、ぜひじっくりと堪能してください!
――熱いお話をありがとうございました!
※種崎敦美の“崎”は、正しくは「たつさき」。
◆取材・文=岡本大介


