
【問題】
たった一文字に送り仮名が付いただけなのに、途端に読み方がわからなくなる――。古風でありながら現代文でも使われるこの副詞、あなたは読めますか?
★ ヒント
「すべて」「残らず全部」という意味の副詞です。「計画は○○○○○失敗した」のように、例外なく全てという強調表現で使われます。
【解説】

「悉く」は「ことごとく」と読み、「全て残らず」という意味を持つ副詞です。「悉」という漢字は、上部が「釆(のごめ)」、下部が「心」で構成されています。「釆」は穀物の粒を細かく選り分ける様子を表し、心の底まで一つ残らず尽くすという意味が生まれました。「悉皆(しっかい)」という熟語でも使われ、こちらも「全て」を意味します。古典文学では頻出の言葉で、「敵は悉く討ち取られた」のように力強い文脈で用いられてきました。現代でも新聞や書籍で「予想は悉く外れた」のように、やや硬い文体で見かけることがあります。読めると一目置かれる、教養を感じさせる漢字の一つです。
古くから伝わる漢字には、見た目以上の奥深い意味が隠されています。次回も思わず誰かに話したくなる難読漢字をお届けしますので、お楽しみに!



