“働く女性のバイブル”としてヒットを巻き起こした前作から約20年ぶりの続編とあって、制作発表時から熱い視線を集めてきた『プラダを着た悪魔2』(公開中)。ファッション業界のハードなお仕事を描くこの作品といえば、上司ミランダ(メリル・ストリープ)の厳しい要求に応えようとするアンディ(アン・ハサウェイ)の奮闘ぶりはもちろん、スクリーンを彩る華やかな服装も人気を集めた要因の一つ。今回は、思わず見惚れてしまうハイブランドのファッションの数々を写真と共に振り返っていきたい。 【写真を見る】アン・ハサウェイ&メリル・ストリープが着こなす鮮やかなファッションをチェック(『プラダを着た悪魔2』) / [c] 2026 20th Century Studios. All Rights Reserved
配属当初はダサダサの田舎娘だったアンディ(『プラダを着た悪魔』) / TM & Copyright [c] 20th Century Fox Film Corp. All rights reserved./courtesy Everett Collection
文芸誌志望でファッションにいっさい興味のないアンディだったが、悪魔のような上司ミランダの厳しい要求に耐える日々を過ごしていくうちに、仕事にやりがいを見いだし、ファッションのおもしろさに目覚めていく。
パトリシア・フィールドが衣装を担当した(『プラダを着た悪魔』) / TM & Copyright [c] 20th Century Fox Film Corp. All rights reserved./courtesy Everett Collection
映画版『セックス・アンド・ザ・シティ』(08)では主要キャスト4人だけで300着以上の衣装を用意。斬新かつゴージャスな装いで、感度の高いキャラクターたちの人物像の掘り下げに一役買うなど、役柄に信憑性をもたらすことに定評がある。
作品の象徴と言える“プラダ”を着たミランダ(『プラダを着た悪魔』) / TM & Copyright [c] 20th Century Fox Film Corp. All rights reserved./courtesy Everett Collection
『プラダを着た悪魔』でも、華やかなスタイリングで手腕を発揮。そのなかでもとりわけゴージャスで目を引くのがミランダのファッションだ。“プラダを着た”というタイトル通り、パーティードレスはプラダ(PRADA)で決めているが、おもに彼女が着用しているのが、80年代、90年代のダナ キャラン(DONNA KARAN)のヴィンテージ。
ダナ キャランのアーカイブがキャラクターのファッションのベースになっているミランダ(『プラダを着た悪魔』) / TM & Copyright [c] 20th Century Fox Film Corp. All rights reserved./courtesy Everett Collection ヴォーグ誌のアナ・ウィンターがモデルと言われるミランダ。コートはフェンディ!(『プラダを着た悪魔』) / TM & Copyright [c] 20th Century Fox Film Corp. All rights reserved./courtesy Everett Collection
体にフィットしたボディコンシャスなデザインで80年代に一世を風靡したダナ キャランのファッションは、ボディラインの美しさを際立てつつも動きやすく、ファッション界でバリバリ働くミランダの人物像にマッチ。そこにエルメス(HERMÈS)といった最高級のハイブランドをプラスし、業界の大物たる貫禄をもたらしている。
アンディの変身の象徴といえるシャネルのニーハイブーツ(『プラダを着た悪魔』) / TM & Copyright [c] 20th Century Fox Film Corp. All rights reserved./courtesy Everett Collection ルイ・ヴィトンのジェケットに合わせるのはモスキーノのスカート(『プラダを着た悪魔』) / TM & Copyright [c] 20th Century Fox Film Corp. All rights reserved./courtesy Everett Collection
一方のアンディの衣装はファッション誌の編集部員としてダサダサからの変貌を遂げるため、ナイジェル(スタンリー・トゥッチ)に見繕ってもらったニーハイブーツルックをはじめ、アイテムはシャネル(CHANEL)を中心に構成。アンと会った際にフィールドが「シャネルガールだと思った」ことが理由だとか。
白のブラウスはミュウミュウ(『プラダを着た悪魔』) / TM & Copyright [c] 20th Century Fox Film Corp. All rights reserved./courtesy Everett Collection シャネルやカルバン・クラインなどハイブランドだらけの衣装の総額は1億円以上!(『プラダを着た悪魔』) / TM & Copyright [c] 20th Century Fox Film Corp. All rights reserved./courtesy Everett Collection
またカジュアルなシーンではミュウミュウ(Miu Miu)を着用。ミュウミュウはプラダの創業者、マリオ・プラダの孫であるミウッチャ・プラダが1993年に立ち上げた姉妹ブランドで、ミランダとアンディの師弟関係を象徴しているとも言えるだろう。
パトリシア・フィールドの弟子モリー・ロジャースが引き継いでいる(『プラダを着た悪魔2』) / [c] 2026 20th Century Studios. All Rights Reserved
前作では衣装アシスタントを務め、ドラマ「AND JUST LIKE THAT... / セックス・アンド・ザ・シティ新章」も手掛けるフィールドの愛弟子モリー・ロジャースが今作の衣装を引き継いでいる。
「AND JUST LIKE THAT... / セックス・アンド・ザ・シティ新章」では、主人公キャリー(サラ・ジェシカ・パーカー)にJW アンダーソン(JW Anderson)の鳩のクラッチバッグを持たせると、アイテムは爆発的な人気を獲得するなど、トレンドを生みだしてきたモリー。しかし今作では、流行り廃りに囚われないタイムレスなアイテムに重きを置いたそう。
ジャンポール・ゴルチエのセットアップなど成功者のオーラに満ちたルックがすてき!(『プラダを着た悪魔2』) / [c] 2026 20th Century Studios. All Rights Reserved
前作では“変身”が一つのテーマだったアンディのファッションは、今作ではビジネス街の代名詞といえるピンストライプ柄のジャンポール・ゴルチエ(Jean Paul Gaultier)のセットアップに代表されるように、自信に満ちつつ実践的なスタイルにチェンジ。
ファーのコートなど前作では圧の強い服を着ていたミランダ(『プラダを着た悪魔』) / TM & Copyright [c] 20th Century Fox Film Corp. All rights reserved./courtesy Everett Collection
また、前作では大ぶりのファーのコートなどいかにも権威といった出立ちだったミランダも、そういったパワハラ上司的側面がファッションでは抑えられている印象。ランバン(LANVIN)のトレンチコートなど長年ファッション業界のトップに君臨し続ける大物ならではのエレガントさは貫きつつも、より時代に迎合したミニマルな装いが新鮮だ。
真っ赤なドレスなどファッション界のドンとしての貫禄は健在だ(『プラダを着た悪魔2』) / [c] 2026 20th Century Studios. All Rights Reserved 『プラダを着た悪魔2』は5月1日(金)より公開 / [c] 2026 20th Century Studios. All Rights Reserved
さらにディオール(Dior)の幹部となったエミリーはディオールを纏うなど、ファッションがキャラクターのバックグラウンドを物語っている『プラダを着た悪魔』。ハイブランドの華やかなルックはもちろん、服装の意味も考えながら観るとより作品を楽しめるはずだ。