サンアントニオ・スパーズは、現地時間10月6日、本拠地フロストバンク・センターで中国リーグの広州ロング・ライオンズと対戦。プレシーズンマッチの幕を開けた。
元NBA選手のヴィクター・オラディポ(元オーランド・マジックほか)や、フランク・カミンスキー(元シャーロット・ホーネッツほか)らがスターティング5に並んだ相手にスパーズは 119-88 で快勝。
そして、右肩の深部静脈血栓症を発症し、2月12日のボストン・セルティックス戦を最後に実戦から遠ざかっていたヴィクター・ウェンバンヤマは、復帰戦で9得点、10リバウンド、7アシスト、3ブロックとオールラウンドに活躍。自軍の勝利に貢献した。
およそ8か月ぶりの実戦について、試合後に感想を聞かれると、「まだ本番の試合ほどの激しさはないけれど、素晴らしい気分だ。自分の居場所に帰ってきた感じがするね。長い間離れていたからね、辛かったよ」と率直に喜びを語ったウェンバンヤマ。
「この試合では、プレーにおける良いパターンを定着させること、それからコート上での存在感を確立することをみんなが意識してプレーした。ミッチ(ジョンソン・ヘッドコーチ)は試合前、1人ひとりがこのチームというパズルにとってどんなピースになれるか、その自分の役割を見つけるようにと言ったんだ。
コミュニケーションを取り合って、学び合い、オフェンスではトリガーとなるような動きを習慣化し、ディフェンス面でもそうした習慣や抵抗力を確立する、こうしたことすべてを意識した」
加えてウェンバンヤマがこの試合で意識的に行なっていたのは、的確なシュートチョイスだ。自分がショットを打てる場面でも、あえて打たずに仲間へのパスを選ぶ。それが、これまでNBAでのプレーを経験して、彼が得た学びだった。
「僕が学んだこと、そしてチームとして学んでいるのは、シュートには様々な要素があるということ。目をつぶっても決められるようなシュートをあえて打たなかった場面もある。その理由は、チームメイトに寝ていても決められるようなシュートを打たせるためだった。つまり、決められる場面にいるからといって必ず自分が打つ必要はないんだ。
特に時間に余裕がある時は、可能な限り、最善の選択肢を見つけるべきだ。そのために24秒間が与えられている。自分たちが目指しているのは、偉大なチームが実践しているそうしたことなんだ」
自分なら”目をつぶっても決められる”場面に、”寝ていても決められる”味方がいるかもしれない、というのは、言葉選びが上手いウェンビーらしいユニークな表現だ。
もうひとつウェンバンヤマについて今季の注目ポイントになりそうなのは、ボストン・セルティックスから加入したビッグマン、ルーク・コーネット(216㎝)とのツインタワー形成だ。
昨季のコーネットは、73試合(先発16試合)で平均6.0点、5.7リバウンドを記録。36分換算の平均10.3リバウンドはチーム最多で、うち半分はオフェンシブ・リバウンドと、チームに貴重なセカンドチャンスをもたらしていた。
セルティックス時代に優勝経験もある、30歳のベテランセンターの印象についてウェンビーは次のように語っていた。
「ルークは経験豊富でリーグ屈指のショットブロッカーだ。そんな彼と一緒にやれるのは本当に面白いよ。彼はスクリーンも上手いし、練習でも、この試合でも、今のところすべてがうまく噛み合っている感じだ。だからこれからもっともっと長い時間一緒にプレーできることを楽しみにしている」
欠場期間を経て、心身ともにリフレッシュし、さらにハングリーさを増してコートに戻ってきた2023年のドラ1は、今季さらにスケールアップした姿を見せてくれそうだ。
文●小川由紀子
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