
「トロン」シリーズの最新作となる映画「トロン:アレス」が10月10日(金)より日米同時公開される。これに先駆け、10月6日、アメリカ・ロサンゼルスにてワールドプレミアが開催。本作を手掛けたクリエイターやキャスト陣、そして、音楽を担当したナイン・インチ・ネイルズ(NIN)が一堂に会し、映画完成を祝福した。
■「トロン」シリーズの最新作が公開
1982年に公開された「トロン」は、デジタル世界に送り込まれた天才コンピューター・プログラマーのケヴィン・フリン(ジェフ・ブリッジス)が、生死をかけたゲームに挑んでいく様子を描く。現実世界からコンピューター・システムの“デジタル世界”へ侵入するという画期的な設定と、世界で初めて長編映画としてCGを本格導入した作品として注目された。
2010年には、続編の「トロン:レガシー」が公開。青白く輝くネオンを基調とした当時最先端の映像体験は多くのファンを魅了。ダフト・パンクが手掛けた楽曲も話題になった。
そして、今作の物語の舞台となるのは、我々人類が暮らす“現実世界”。これまでデジタル世界で展開されてきた人類とAIの戦いが、ついに身近な現実世界で描かれる。
ディリンジャー社は、最強の人型軍事AIのアレス(ジャレッド・レト)を現実世界に実体化させることに成功。彼は圧倒的な力とスピード、優れた知能を持ち、倒れても何度でも再生可能という、まさに最強のAI兵士だった。制御不能となったAIたちが暴走を始め、デジタル世界が現実世界を侵食していく中、現実世界で人間を知ったアレスにも異変が起きる。
なお、「トロン」シリーズ過去作はディズニープラスで配信中。
■映画の世界観をイメージした空間でのワールドプレミア
ワールドプレミアの会場となったのは、ハリウッドの中心に位置するブルーバード。映画の世界観をイメージし“真っ赤”に染まった空間には、映画の公開を待ちわびた観客たちが集結。大きな歓声があがる中、キャスト・クリエイター陣が華やかな装いで登場し、ファンたちとの交流を楽しんだ。
本作を手掛けたのは、「パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊」(2017)、「マレフィセント2」(2019)などでメガホンを取ったヨアヒム・ローニング監督。
見どころを問われると、「ぜひ劇場で観てください。この映画は“体で感じる”作品です。サウンドが体を突き抜け、音楽が全身を包み込み、そして映像が圧倒的に迫ってきます。ナイン・インチ・ネイルズの音楽、視覚効果による壮大な映像、それらすべてを大スクリーンで体験してほしい。IMAX、Dolby Atmos、レーザー映像。この映画はそのために作られたんです」と語った。
主人公である最強の人型軍事AI・アレス役を務めたジャレッド・レトは、かねてより「トロン」シリーズの大ファン。今回はいちキャストとしてだけでなくプロデューサーとしても本作に携わり、9年もの年月をかけてアレスのキャラクター像を作り上げていったという。
ジャレッドは「このシリーズはもう47年以上続いてる。僕が最初の映画を観たのは11歳のときで、人生が変わったんだ」と感慨をこめて語った。

■ジャレッド・レト、ジェフ・ブリッジスとの共演に感無量
また会場には、ケヴィン・フリン役でシリーズ続投を果たしたジェフ・ブリッジスの姿も見られた。ケヴィン・フリンといえば、かつてエンコム社の開発者だった人物だが、突然失踪し、その行方は不明とされてきた。
ジャレッドは「こうしてジェフと一緒にいられるのは本当に最高だよ」と今回の共演を喜び、「俳優って、なんだか同じ“チーム”の一員みたいなところがあるんだよね。みんな少し緊張していて、いい芝居をしたいと思ってる。だからリラックスしてこそ、本当にいいものが出せるんだ。ジェフとはすぐにその感覚を共有できたんだよ」と、共に乗り越えた撮影を振り返る。
そして、「ジェフは愛さずにはいられない人なんだ。みんなが想像する通りの人。優しくて、寛大で、辛抱強くて、楽しくて、ユーモアがある。素晴らしいことだよね」と大絶賛し、「よく“憧れの人には会わないほうがいい”なんて言うけど、僕は会えて本当に良かった。共演することができて素晴らしい経験だった。もっと一緒にやれたらいいのに、って思うよ」ともコメント。ジェフも「本当にそうだね」と笑顔を見せ、それに答えた。
■ヨアヒム監督「NINの音楽が映画の方向性を示してくれた」
会場には、本作の音楽を担当したナイン・インチ・ネイルズ(NIN)の二人も登場。「ソーシャル・ネットワーク」(2010年)、「ドラゴン・タトゥーの女」(2011年)、「ソウルフル・ワールド」(2020年)などの音楽を手掛け、アカデミー賞(R)作曲賞など数々の賞を受賞したトレント・レズナーとアッティカス・ロス率いるナイン・インチ・ネイルズだが、彼らがグループ名義で映画音楽を担当するのは今回が初めてとなる。
ヨアヒム監督は、「音楽は『トロン』というシリーズのDNAの中でも非常に重要な要素です」とその重要性を語る。そして、「最初のウェンディ・カーロス、そして『レガシー』のダフト・パンク。あれは本当に史上最高のスコアのひとつでした。だからこそ、トレント・レズナーとアッティカス・ロス、ナイン・インチ・ネイルズが参加してくれると決まったときは、ものすごくホッとしました。彼らの音楽は、この映画の方向性を示してくれました。少しグリティで、より生々しい方向へと導いてくれたんです。その結果に、とても満足しています」とNINの手腕を称賛した。

■NIN5年ぶりの新曲「As Alive As You Need Me To Be」特別映像が解禁
そしてこの度、そんなNINが本作のためだけに書き下ろした新曲「As Alive As You Need Me To Be」の特別映像が解禁。彼らにとって5年ぶりの新曲ということもあり、全世界で話題となった。
映像には、“29分間”という限りある運命に逆らうべく、現実世界へと勢いよく襲い掛かってくるAIたちの脅威と、人間のイブ(グレタ・リー)と出会い移ろいゆく様子のアレスの姿が収められている。重厚なデジタル・ビート、ノイズ、荘厳なメロディが組み合わさったNINの生み出すサウンドが作品の世界観と重ねられ、公開までの期待感を高める特別映像となっている。


