同局の発表によれば、2025年度の平均視聴率で全日・ゴールデン・プライムの3部門を制覇し、念願の「3冠」を達成。世帯視聴率では4年連続の首位と、かつての王者・日本テレビを大きく引き離した格好だ。さぞや"勝利の美酒"の香りと共に大盛り上がりをしているかと思えば、さにあらず…。なんと、局内はまるでお通夜のように静まり返っていた。
「テレ朝が日テレに勝ったと浮かれ報じているのは日ごろコタツ記事で紙面を埋めているスポーツ紙の番記者だけです。この十数年間、テレビの王者は日本テレビ。CMの売り上げの内訳を見れば、テレ朝の完敗ぶりが分かる」(テレ朝編成幹部)
事実、この言葉を裏付けているのが、あまりに無慈悲な決算数字である。2025年3月期の日本テレビホールディングスの連結売上高が4619億円、営業利益549億円なのに対し、テレビ朝日ホールディングスは売上高3240億円、営業利益はわずか197億円。視聴率では日本テレビに勝っているはずのテレビ朝日は、営業売り上げで約1380億円、利益においてはダブルスコア以上の差をつけられているのだ。
視聴率を支えるのは高齢層、スポンサーは若年層に流れる
その理由ともいえるキーワードは、広告業界が新たな売り上げの指標とする「コアターゲット」だ。
「13歳から49歳の視聴層をコア層と呼びます。一方で、現在、テレ朝の数字を支えているのが『FM3層(50歳以上)』。世帯視聴率は稼げるが、スポンサーにとって一番カネを落としてくれる若年層には、まったく刺さっていないんです」(広告代理店幹部)
「日テレの番組がコア層で4%前後を稼ぎ出すのに対し、テレ朝は2%台。これではスポンサーも日テレに流れますよ。貯金はするが金は使わない高齢者に強いだけでは、どうやっても1300億円の溝は埋まりません」(同)
「全員クリエイター主義」で女子アナがパニックに
この深刻な構造的欠陥を打破すべく、テレビ朝日の上層部がブチ上げたのが「全員クリエイター主義」という名の強権発動だ。営業や総務、アナウンス部に至るまで、新企画の提出を義務付けたというから驚きだ。
「企画を出さないヤツはボーナスを削るという、実質的な強制令です。これに一番パニックになっているのが女子アナたち。これまで原稿を読むのが仕事だった彼女たちが、慣れないPCで企画書作りに追われ、売れっ子放送作家を招いた『特訓セミナー』にまで駆り出されている。現場からは"本業に支障が出る"と恨み節が止まりません」(制作会社プロデューサー)
視聴率では勝利しながら、収益では大差をつけられるテレビ朝日。この構造的な課題を乗り越えられるか、正念場が続く。
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