コロラド・ロッキーズの菅野智之がフィラデルフィア・フィリーズ戦(日本時間5月11日)に先発登板したが、5回を投げて被安打7、5失点で黒星を喫した。
今季は好調な滑り出しを見せたが、これで3勝3敗、防御率は4.07まで悪化した。そしてロッキーズの地元メディア「DENVER SPORTS」は、この一戦を「悪夢の再現」と報じている。
いったいどういうことか。
このフィリーズ戦で、菅野は3本塁打を食らっている。昨年はア・リーグワーストとなる33本塁打を浴びた。本拠地が標高の高い場所にあり、本塁打が出やすい球場であることは、投手の菅野にとってはデメリットでしかなかった。だが移籍後は丁寧に低めや内角に変化球を集め、凌いできた。
「被弾」の原因究明はこれからだが、「悪夢の再現」の真相は判明しつつある。ワールドシリーズ、ドジャース、巨人がこれに絡んでいるのだ。
「フィリーズは昨年の地区シリーズでドジャースに敗れ、ロブ・トムソン監督が第2戦の終盤で選択した送りバントのサインに非難が集中しました」(MLBライター)
トムソン監督は今季序盤の4月28日に、成績不振で解任された。その後任に選ばれ、今回の菅野攻略の作戦を立てたのが、ドン・マッティングリー新監督だった。
「昨年のワールドシリーズに進出したブルージェイズのベンチコーチでした。オフにフィリーズのベンチコーチに招かれましたが、当時から『トムソン監督に何かあったら…』と囁かれていました」(前出・MLBライター)
「徹底的に対戦投手を分析します」
抜擢の理由は簡単。フィリーズのゼネラルマネージャーは、マッティングリー新監督の息子だからだ。メジャーリーグ史上初の「父が監督、息子がGM」の親子鷹が誕生したわけだが、
「マッティングリー監督はヤンキースで指導者キャリアをスタートさせ、松井秀喜に打撃コーチ、ベンチコーチとして関わってきた。ドジャースでのコーチ、監督も経験しました。ヤンキース、ドジャースという東西の伝統球団は、徹底的に対戦投手を分析します」(前出・MLBライター)
ちなみにマッティングリー監督が、打撃担当からチーム全体を見るベンチコーチに昇格したのは2007年。この年に松井の著書「不動心」が発表され、興味を示していたという。日本の伝統球団である巨人のことを、松井に質問していたそうだ。
菅野が悪夢にうなされなければいいのだが。
(飯山満/スポーツライター)

