女子ゴルフ・渋野日向子の日本復帰が、現実味を帯びてきた。今週、渋野は今季2戦目となる国内ツアー「スタンレーレディスホンダ」(10月10日~12日、静岡・東名CC)に参戦する。
米ツアー「ロッテ選手権」(10月1日~4日、ハワイ州)では予選落ち。ポイントランキングは104位にまで後退し、80位以内に与えられる来季シードはおろか、100位以内の、いわゆる「準シード」も厳しい状況になってきた。
今後、「アニカ・ドリブン by ゲインブリッジ at ペリカン」(11月13日開幕、フロリダ州)で最低でも単独ベスト10入りすれば逆転でのシード権獲得の可能性はあるが、好調な他の日本人選手とは違い、4試合連続で予選落ち中。シード圏内に踏みとどまれる保証はない。
スポーツ紙ゴルフ担当記者は次のように話す。
「現状ではシード確保が難しいでしょう。それでも来年もアメリカを主戦場にするなら2021年のように、12月の最終予選会に出場するしか道はない。でも当時とは勢いが違うし、今のゴルフで予選会を通過できる保証はないでしょうね。それ以外にも、下部ツアーから出直すという手はあります。原英莉花が今季下部ツアーに参戦し、来季の米ツアー出場資格を勝ち取っています。渋野にそこまでのモチベーションがあるかどうか」
渋野は2019年に国内メジャー「ワールドレディスサロンパスカップ」で優勝し、複数年シードを確保。来季からでも権利を行使できる。 一度、日本に戻り捲土重来を期す可能性もある。現在の女子プロゴルフ界は、渋野と同じ黄金世代がアメリカを席巻。トーナメントで日本人同士が優勝争いを演じるケースは珍しくない。女子プロ界きっての人気者だけに、渋野の動向が注目されるのだ。
(阿部勝彦)

