
「驚かされた」久保建英の早期交代にソシエダ番記者が疑問符「タケは際立った輝きを放っていた」【現地発】
サン・セバスティアンに降り立った当初、タケ・クボ(久保建英)はダビド・シルバの後継者と目されていた。サイドでの起用が続いていても、いずれは「10番」として成功を収める運命にあると。
実際、記憶の彼方で薄れつつあるかもしれないが、イマノル・アルグアシル体制下では、オジャルサバルの不在を補う中盤ダイヤモンド型の4-4-2が採用され、タケもトップ下でプレーしている。
だからこそ、ベティス戦での配置には驚かされた。マタラッツォ監督はオジャルサバルとバレネチェアを中央に置き、タケを外に張らせたのだ。試合は激しい乱戦となったが、その要因は守備の脆弱さ以上に、チームがボール保持の際にとったリスクにある。縦パスを多用する強気のプランは攻撃に厚みをもたらしたが、同時にベティスの罠にはまる危険を孕んでいた。実際、タケを含む4人のミスから、決定的なピンチを招いている。
しかし、驚くべきことに、この日のラ・レアルに決定機をもたらしたのは、タケのパスだった。8分、魔法のように鮮やかなスルーパスを繰り出し、GKと2対1という絶好の局面を作り出す。しかし、オスカールソンは不可解にも状況を読み違えた。並走するバレネチェアではなく相手DFのルイバルへとパスを引っかけ、中途半端になったボールは、守護神アルバロ・バジェスの手の中に収まった。理解しがたいミスだった。
25分、タケのボールロストからフォルナルスにシュートを許すが、これはクロスバーを越え、難を逃れる。そのわずか1分後の26分、タケはすぐさま汚名を返上してみせた。バレネチェアからのパスを左足ワンタッチで叩き、スペースへ走り込むオスカールソンへ供給。しかし、難しい体勢で放ったシュートはミートしきれず、枠の外へと流れた。
さらに36分、タケが放物線を描くような浮き球で再び決定機を演出する。オスカールソンが走り込みながらダイレクトで合わせるも、これはバジェスが阻止。そのこぼれ球をセルヒオ・ゴメスが左足で叩いたが、相手DFのリフレクションを経てポストを直撃し、最後はベティス守備陣にクリアされた。
チャンスに関わる機会こそ限られたが、ボールを持つたびに牙を剥き、決定的な場面を作り出す。特にオスカールソンとの連携において、タケは際立った輝きを放っていた。
マタラッツォは前節のセビージャ戦に敗れた後、「飢えを示した者だけがプレーする」と語った。タケが常にその渇きをプレーに宿しているのは疑いようのない事実だ。それだけに、後半開始早々に0-2とされ、反撃の狼煙を上げていかなければならないなかでの54分、ピッチから下げた交代策には、これまた驚かされた。ラ・レアルは終盤に追いつき、勝ち越しのチャンスさえ作ったが、試合後の論点は一つに集約された。
「日本代表のようにタケを中央寄り(2シャドーの一角)に配置し、サイドには、より純粋な突破型であるバレネチェアを置くべきではないか」
怪我からの完全復活を目指すタケが、指揮官にとって不動の存在であり続けるためには、激戦区となっているウイングではなく、新たな役割を模索すべき時が来ているのかもしれない。
取材・文●ミケル・レカルデ(ノティシアス・デ・ギプスコア)
翻訳●下村正幸
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