口を出すのが私の務めだと思っていた
毎週金曜の午後、私は必ず息子夫婦の家を訪ねていました。「ちょっと寄ったわ」と上がりながら、まずお嫁さんが買ってきたものに目を向けるのが習慣になっていました。
息子は会社員で、決して稼ぎが多いわけではありません。お嫁さんが家庭に入ってからは、なおさら家計が心配でした。袋の中身を確認しては、これは贅沢じゃないかと眉をひそめてしまう。それが姑としての私の務めだと、本気で思っていたのです。
反論しないお嫁さん
「また買い物?息子の稼ぎで贅沢するのもいい加減にしてちょうだい」。何度同じ言葉を口にしたかわかりません。お嫁さんはいつも「すみません、気をつけます」と頭を下げるだけでした。
反論しないのは、私の言うことに納得しているからだと思っていました。優しいお嫁さんだ、息子はいい人を選んだ、と勝手に解釈していたのです。お嫁さんが何かを飲み込みながら毎週受け止めていたかもしれない、なんて想像したこともありませんでした。
