
『聖闘士星矢 天界篇』が連載開始した、「週刊少年チャンピオン」24号(秋田書店)
【画像】「滅びよ、人間」「強すぎて笑う」… これが幻となった映画『天界編』で星矢を圧倒した「ラスボス(?)の神」です(4枚)
新作『星矢』にファンが期待するワケ
車田正美先生によるマンガ『聖闘士星矢 天界篇』が、「週刊少年チャンピオン」24号(秋田書店)から連載を開始しました。長年のファンの間では、ひときわ大きな期待を寄せる声がSNSで多くあがっています。
というのも、この新連載は、久しぶりの「車田正美先生自身による連載」というだけでない、「重要な意味」をもっているのです。
どういうことでしょうか。『聖闘士星矢』は1980年代後半に一大ブームを巻き起こした作品でした。原作であるマンガはもちろん、TVアニメ、オモチャでも大きなヒットとなり、日本中に「星矢ブーム」を巻き起こしています。
しかしTVアニメは原作に追いついたこともあり最終回を迎えました。そのため原作マンガでの最終章だった冥王ハーデスとの戦い、いわゆる「冥界編」はTVアニメ化されていません。
この最終章のアニメ化を望むファンの声が高まったことで、2002年から『聖闘士星矢 冥王ハーデス編』からOVAとしてアニメが再開されました。アニメ化は大成功をおさめ、『聖闘士星矢』はコンテンツとして確立するようになります。
これ以降、車田先生以外の漫画家による『聖闘士星矢』系マンガが次々と生み出され、そのアニメ作品も制作されるようになりました。それと並列するように聖衣関係のオモチャも続々と開発され、ヒット商品として店頭に並ぶことになります。
この時、『聖闘士星矢』はひとつの映画を制作していました。2004年に劇場公開された『聖闘士星矢 天界編 序奏 ~overture~』です。実は、この映画こそ今回「チャンピオン」で連載開始した『天界編』と密接なかかわりを持った作品でした。

『天界編』の一部キャラクターが登場した、 『聖闘士星矢 NEXT DIMENSION 冥王神話』1巻(秋田書店)
「天界編」は幻の企画だった?
実は『天界編』は、「冥界編」の次の物語として構想されていたことが劇場版『天界編』のDVDブックレットで語られています。そういう意味では、マンガ連載が完結したことで陽の目を観なかった「幻の作品」でした。
車田先生は本来ならば自身の手でマンガを描きたかったそうですが、そのプロットを提供して劇場版アニメ3部作として始動することを考えたそうです。しかし結果的にこの企画はうまく進まず、『天界編 序奏』の続編は制作されませんでした。
この『天界編』の構成は、2006年からスタートしたマンガ『聖闘士星矢 NEXT DIMENSION 冥王神話』に一部が引き継がれることとなります。そのため映画『天界編』で登場したキャラクターの一部が登場し、休載期間をはさんで2024年に完結しました。
『NEXT DIMENSION 冥王神話』は完結したものの、いくつかの謎を残したことで次回作を期待する声がファンの間で高まることになります。こういった経緯があって、今回のマンガ『天界編』が始動しました。
おそらくですが、今回の連載は車田先生にとっても「リベンジ」の意味が大きいと思います。何度か幻で終わった『天界編』に期待してしまうのは、これまでの経緯を知っているファンであればなおさらのことと思います。
