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「アップルがグラス型デバイスを出す2029年までに、市場を押える」【Even Realitiesウィル・ワンCEOインタビュー】

目の前に文字を表示できるグラス型デバイスEven Realitiesのウィル・ワン(Will Wang)CEOが来日。お会いしてインタビューする機会を得た。アップルでApple Watchなどに関わった経験を持つウィル・ワンCEOに、スマートグラスEven G1のメカニズムや、何を目指しているのか、今後の戦略などを聞いた。

まるでスカウター! 情報を表示するメガネ、Even RealitiesのEven G1を買った

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スカウターを具現化? Even Realities社、ウィル・ワン氏インタビュー

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Even RealitiesのウィルCEOに初の対面インタビュー

Even G1は、まだ正式には日本で発売されていない。海外ECサイトから買えるし、技適もあるので、購入の敷居はさほど高くないが、まだ日本国内で所有している人はとても少ないだろう。しかし、筆者がこのデバイスに惹かれるのは、このデバイスが大きな可能性を持っていると思うからだ。

ポストスマホは、個人と密接に繋がり通信を担うスマホの本体部分と、情報を人に伝えるディスプレイやイヤフォンの部分が分化していくと思っている。つまり本体はポケットにあり、AirPodsや、Vision Pro、iPadのような情報伝達部分は別に存在するようになると思うのだ、その時に眼鏡型デバイスは日常的に視覚的情報を伝える鍵となる。

多くの情報を伝えるなら、iPadのような大きな画面や、Vision Proのように目の前を覆うようなデバイスが快適だろう。けれども、ちょっとした情報を伝えるなら、AirPodsのような音で伝える方法や、グラス型デバイスが便利なはずだ。

実際、Even G1はその役割を果たしてくれる。しかし、まだ完成度が足りない。いろいろ知りたいことがいっぱいあるので、来日したウィル・ワンCEOに詳細をインタビューした(おそらく日本メディア初)。

これはPhotoshopで合成した画像だが、このぐらいのサイズ感、コントラストで文字が見える。

レンズの中をバウンスして光が進む

まず、Even G1はどういう仕組みで動作しているのかを教えていただきたい。

「このレンズの横のテンプルの根元にマイクロプロジェクターが入っています。マイクロストラクチャーが中にあって、レンズの中をジグザグにバウンスして投影部分に反射される仕組みになっているのです。プロジェクター部分は非常に精密な仕組みです」

ウィルさんが私のノートに書いてくれた図。このようにマイクロLEDの発した光が、レンズの中をバウンスしながら表示部にたどり着く。

私は目がいいから補正レンズなしを買ったが、近視の人はその厚いレンズの中を光がバウンスするのか?

「私の使っているG1は処方されたレンズが付いています。現在でも処方箋を送ってもらえば中国の工場でレンズ部分を製作して組み付けます。元からあるEven G1のレンズの内側から近視用のレンズを張り合わせる構造です」

Meta Ray-Banのようにスピーカーがあると便利だと思うのだが、スピーカーを付けようとは思わなかったのか?

「スピーカーは耳の近くに付ける必要があります。耳の近くに付けるということはテンプル部分を厚くする必要があります。すると、現状のような細くしなやかなテンプルのもたらす装着感を得ることができません。Meta Ray-Banは一日中着けるものではない発想かもしれませんが、Even G1は普通の眼鏡のように一日中装着できる軽さ、装着感を実現しています。私は毎日装着して欲しいのです」

配信元: Dig-it

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