
「本来の体調が整いつつある」ネイマール招集理由に言及のアンチェロッティは「特別扱いなし」も強調。先発はあるか、“劇薬投入”の是非【現地発】
5月18日午後、リオ港に面した「明日の美術館」前の広大なスペースに、セレソン(ブラジル代表)やクラブのユニホームを着た数千人のファンが集結。ワールドカップに出場するブラジル代表26人の発表に一喜一憂した。
拍手を浴びて壇上に姿を現わしたカルロ・アンチェロッティ監督が、例によって左の眉毛を吊り上げながら、選手の氏名とクラブ名を呼び上げる。その一人ひとりに、大きな歓声が上がった。
GK3人、DF9人、MF5人が呼ばれ、FWに入る。その6人目、全体では23人目に「ネイマール・ジュニオール、サントス」。超特大の歓声が上がり、多くのファンが飛び跳ね、両手を突き上げて喜んだ。
34歳とまだ老け込む年齢ではないが、私生活に乱れが目立ち、故障や体調不良による欠場が多い。すでにキャリアのピークを過ぎているのは明らか。それでも、セレソンの歴代最多79得点を積み上げてきた男への期待は大きい。
招集に踏み切った理由として、監督は「本来の体調が整いつつある」、「国際大会での豊富な経験はチームにとって有益」と説明した。その一方で、「先発かどうかは、彼の状態次第」、「彼が担う期待と責任は、他の25選手と変わらない」と明言。要は「特別扱いはしない」ということだ。
リオネル・メッシ、ルイス・スアレスとトリオを組んだバルセロナ時代(2013~17年)が、ピークだった。パリ・サンジェルマンへ移籍してから徐々に下降線を辿り、アル・ヒラルでは故障ばかり。昨年1月に古巣サントスへ復帰したが、やはり欠場が多かった。
昨シーズンはブラジル全国リーグ38試合中20試合に出場して8得点・1アシストで、26年シーズンはここまで全国リーグ16試合中8試合に出場して4得点・2アシスト。3試合連続の出場がまだ一度もない。
全盛期と比べて運動量とスピードが低下しており、プレーできるポジションはトップ下か偽CFだろう。しかも守備の貢献がまったく期待できないため、他の選手が彼の分まで走らなければならない。
本人が王様扱いされないことを我慢できるのか、彼がいることでチームの雰囲気はどう変わるのか、そして強度の高いワールドカップの試合で、どれだけ違いを作り出せるのか……。
アンチェロッティは、セレソンにあえて劇薬を投じたように思える。その判断の成否は、間もなく判明する。
文●沢田啓明
【著者プロフィール】
1986年にブラジル・サンパウロへ移り住み、以後、ブラジルと南米のフットボールを追い続けている。日本のフットボール専門誌、スポーツ紙、一般紙、ウェブサイトなどに寄稿しており、著書に『マラカナンの悲劇』、『情熱のブラジルサッカー』などがある。1955年、山口県出身。
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