2020年以降のコロナ禍で立ち上がり、2021年11月に立川ステージガーデンで初開催された音楽フェス・SAMURAI SONIC(サムライソニック)。現在は幕張メッセを舞台に毎年開催されている。
「あなたの中に眠る情熱に火を灯し、熱い鼓動を呼び覚まし、SAMURAI SPIRIT's(サムライスピリッツ)を解き放ちましょう」というコンセプトのもと、熱狂的なオーディエンスを従え、会場の一体感が凄まじいのがこのフェスの特徴である。
WWSチャンネルでは、先ごろ都内で実施された
SAMURAI SONIC主催・ダイジローさんとTOKYO MXテレビ事務局長・哘(さそう)誠さんとの音楽フェス対談に密着した。
ダイジローさんは、会社員時代に若い頃からの音楽好きな一面から、自らフェスを立ち上げたいとの熱い思いから
SAMURAI SONICの実行委員長をしていて、現在は株式会社エンタメラボの代表を務める。
哘(さそう)さんは芸術大学出身で大手印刷会社を経て、現在はTOKYO MX(東京メトロポリタンテレビジョン)の局長で番組制作、イベント制作など多岐にわたる事業に携わっている。クリエィティブディレクターとしては業界でもトップレベルの実績を誇る。
ダイジローさんと哘さんとのインタビューを以下に公開する。
Q:SAMURAI SONICを始めようと思ったきっかけは?
ダイジロー:SAMURAI SONICはコロナ禍に立ち上げたフェスです。サムライソニックチームは元々イベントを運営していたのですが、コロナ禍でどんどん音楽イベントなくなっていくねという話になりまして。我々も会社で仕事をしながらの人たちが多く、これはちょっと世の中が元気ないから、なにか立ち上げたいねというのが2020年です。
━まさにコロナ禍ですね。
ダイジロー:はい。ROCK IN JAPAN FESTIVALやSUMMER SONICなど、どんどんフェスがなくなって。叩かれているマスメディアがたくさんある中で、我々はおそらく大丈夫なじゃないかみたいなところで「まずやってみよう」と。立川ステージガーデンで800人くらいの規模で開催したのが第一回目ですね。やはり音楽でイベントを開催するって、我々も運営しながら感動してしまって。どんどんデカくしていこうというところで、今は幕張まで大きくなりました。
Q:SAMURAI SONICは、オーディエンス全体の一体感が凄まじいですが、それに対してはどう感じていますか?
ダイジロー:単純に嬉しいですね。SAMURAI SONIC以外も、THE ERAとか、年に3〜4回ほどDJイベントなどに参加されるお客さんがいて、ロックイベントに行ったことがないお客さんも多いですね。それをきっかけに音楽イベントを最初から最後まで楽しむというのが無意識的にできているのかなというのはありますね。
Q:哘さんに質問です。SAMURAI SONICをこれまでにいろいろ見られていますが、最初に見た時どう感じましたか?
哘:他のフェスと違う印象的なところですけど、お客さまがあたたかいというのが1番じゃないですかね。パフォーマンスは当然アーティストさんによるし、毎回出てくる方は同じというわけではないですから。アーティスト側とかステージとか演出というよりは、客層がすごく特徴的だなという風に思いますよね。あたたかいし、あまり帰らないというか。今ちょっとお話にもありましたけど、そのステージごとにお客さまが退かないというか。そこが他のフェスと違う特徴のように感じます。
Q:いろいろなイベントを運営されていますが、SAMURAI SONICを手伝っている立場としての感覚的な部分…、このフェスではどうやっていこうなど、コンセプトはありますか?
哘:僕はあまり制作や演出に口を出すことはないんですけど。
まだ圧倒的付加価値みたいなものが客観的にあるわけでは…正直ないです。そこがもっと強くなれば、他のフェスとの差別化になるし、出演するアーティストにとっても選択肢としてより強度が上がるんじゃないかなと感じています。もうひとつ、これを浅く広くしていく方向なのか、狭くて深い方向に行くのか。もちろんベストは広くて深いだと思いますけど、ある程度どこを目指すプロットなのかは置いた方がいいかもしれないですね。それはお客さまサイドもそうだし、アーティストサイドもそう。それぞれで「アーティストはここを目指す」、「お客さまはここを目指す」というのは、先にプロットを作った方が明確に何をすればいいかは出てくるんじゃないかなと思います。
Q:ダイジローさん、これまでいろんなアーティストが出演されていいますが、SAMURAI SONICで印象的な瞬間はありましたか?
ダイジロー:いっぱいありますね。最後にいつもダイノジさんが踊って、DJやって帰るときは、無事にやれたなって。お客さまやアーティストが最後にダイノジのところに行って、みんなで踊り散らかしているのが、無事にフェス終わったなというところに、こっちもホッとするというのはあります。各アーティストに対しても、今まで遠かったアーティストと一緒にフェスをやれたことに、我々の想いが1つになったという観点で、いつも感動していますね。
Q:高校時代のお話で、マキシマム ザ ホルモンが好きとのことでしたが、SAMURAI SONICに出演したらどう感じますか?
ダイジロー:多分引退すると思います(笑)嘘です。
Q:ロックで激しいというのが、個人的にお好きなのでしょうか?
ダイジロー:好きですね。大声を出して盛り上がる方が。自分がそれで育ってきたので。
━SAMURAI SONICのテーマにも合いそうですね
ダイジロー:コロナ禍で声出せないという世代もやっぱり出せないし、大声を出す世代ではない人も今増えてきているので。みんなで大声を出すことを良しとするイベントにしていきたいなというのは毎回思っていますね。
Q:もしお客としてSAMURAI SONICに行ったら、どのように楽しみたいですか?
哘:それで言うと、飲み放題の設定があったりとかするから。僕も飲むのが好きなので、あれは好きですけどね。そこをもう少し突き詰めると。もっと飲食の方に特化した部分が出てくると。フェスはBGMくらいにして、飲み食いメインで楽しむのもありなのかな、みたいな。贅沢ですけど、ステージは別に見ない、音だけでいいや、くらいな。
Q:他のフェスでもテントコーナーがあって、あの空間を楽しむ、そういう観客もいるのかもしれないですね。
ダイジロー:そこも視野として、そういう楽しみ方もね。入れていきます(笑)
Q:今後SAMURAI SONICをどのように拡大していきたいですか?
ダイジロー:SAMURAI SONICの「侍」というこの言葉は日本の文化を大事にしたいという想いもあるので。やはり日本のご飯も音楽もいいなということを、もっとわかりやすい形で表現していきたいというのが今後の展望ですね。
Q:日本の文化について、例えば京都などの日本の昔ながらの街並みとコラボをするなど考えていたりしますか?
ダイジロー:ぜひやりたいですね。視野にずっと入れています。今は徳島と繋がっていますけど、そこに限らず、京都であったり、江戸も千葉も…場所に限らず「いい繋がり」ができればなと思っています。
Q:今後SAMURAI SONICに期待していることについて教えてください。
哘:こうやって長く続けて、どんどん大きくなっているのは僕も見ていて思います。お客さまを増やすことだけがフェスを大きくするという意味ではないと思うので、その濃度を上げてくという方向も。どこかでは転換期であると思うんですよね。そうなった時、今度はその質の方に行ったり、他にない「オンリーワン」を作っていくなどいろいろあると思うんですけど、いずれにしてもここまで来たら…20年、30年、わからないですけど、続けるようになっていくことを目指すのもいいのかなと思うんですけどね。

