【LiLiCoオススメ肉食シネマ 第330回】『EPiC/エピック エルヴィス・プレスリー・イン・コンサート』
革新的な音楽とカリスマティックなステージパフォーマンスで「キング・オブ・ロックンロール」と称されたエルビス・プレスリー。バズ・ラーマン監督が手掛けた伝記映画「エルヴィス」の制作中に、エルヴィスの59時間にも及ぶ未公開フィルムを発見。その中には、1970年8月のラスベガス公演や1972全米ツアーでのライブパフォーマンスを中心に、リハーサル、記者会見などの貴重な映像を最先端のレストア/リマスター技術を駆使しながら、2年以上の歳月を費やして復元した。
「エルヴィスが生き返った?」未公開映像が生む圧倒的没入感
お仕事お疲れさまです。
私はドキュメンタリー映画が大好きだけど、テレビで紹介するのがとても難しい。最初から良い所を切り貼りしてるのに、さらに切り貼りするのは大変。でも、それが理由で素晴らしい作品が埋もれてほしくない。
特に、今回のドキュメンタリーは『ムーラン・ルージュ』や『エルヴィス』を手掛けたバズ・ラーマン監督がエルヴィス・プレスリーの未公開映像を見事に編集し、「エルヴィスを生き返らせた?」と思ってしまうほど没入感のある作品になっています。
“私、エルヴィスに会った?”“日本に来てくれた?”と錯覚を起こしました。私の母はエルヴィスが大好きで、物心ついたときから家にエルヴィスの写真集もありましたし、何度も繰り返し曲を聴いていたので、ヒット曲は今もそらで歌えますが、エルヴィスがどんな人だったのかは、あまり知らない。
脚と腰を激しく揺らしながら歌う、口元がとてもセクシーなハンサムな人ってイメージ。でも、レジェンドになるには、やはりそれだけじゃない。これを見て、エルヴィスのことがさらに好きになったし、母が生きていたら見てほしかった。
脚を揺らすセクシーな所についても本人が話してくれて、ライブのリハーサルからこんなに全力な人は見たことない。感じたのは、本当に歌が大好きなお兄さんです。あんなにずっと歌ってるのに、声が枯れないのもすごい! 羨ましい! スタッフとも楽しくショーの構成を作り上げていくし、驚くことにボブ・ディランやビートルズなど結構、カバーもやってました。
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ハグにキスまで当たり前!? 今では考えられないエルヴィス旋風
でも、あの時代の観客の盛り上がり方って最高でしたよね。エルヴィスを目の前にした女性は手で顔を覆って叫んだり、失神したり、泣き叫んだり。一番ビックリしたのは、ファンとのスキンシップ。ハグは当たり前で、口にキスまで(しかも、かなりディープ!)。
とても共感できたのは自身の俳優としてのキャリアについて話す場面。想像よりもキャリアのことを真剣に考えていて、同じような役ばかりで俳優としては満足していなかった様子。でも、それを会見の場で言えちゃうのもカッコいい。
エルヴィスの人としての魅力、そして、たくさんの楽曲も堪能して、キング・オブ・ロックンロールの生きざまを肌で感じて、刺激されて、大いに音楽に浸ってください。
『EPiC/エピック エルヴィス・プレスリー・イン・コンサート』
製作・監督:バズ・ラーマン 出演:エルヴィス・プレスリー 配給:パルコ ユニバーサル映画 5月15日(金)よりIMAX先行上映/5月22日(金)より2D(通常版)全国ロードショー
「週刊実話」5月28日号より
LiLiCo(リリコ)
映画コメンテーター。ストックホルム出身、スウェーデン人の父と日本人の母を持つ。18歳で来日、1989年から芸能活動をスタート。TBS『王様のブランチ』、CX『ノンストップ』などにレギュラー出演。ほかにもラジオ、トークショー、声優などマルチに活躍中。
