NBAダラス・マーベリックスは現地5月19日、5年間ヘッドコーチを務めたジェイソン・キッド氏との契約を双方合意の上で解除したと発表した。米スポーツ専門局『ESPN』によると、あと4年4000万ドル(約64億円)の契約が残っていたという。2023-24年シーズンにはチームをファイナルまでけん引したものの、その後は2年連続プレーオフ進出を逃していた。
スターガードのカイリー・アービングが左膝前十字靭帯断裂で長期離脱した影響も小さくないため、成績不振の原因が全てキッド氏にあるわけではない。ただ、低迷の最大の要因ともいえる大エース、ルカ・ドンチッチ(ロサンゼルス・レイカーズ)のトレード放出にキッド氏がある程度関与していたようだ。
『ESPN』のシャムズ・シャラニア記者は、ポッドキャスト番組『The Pat McAfee Show』に出演した際、事実上の解任が決まったキッド氏について「トレードを主導したわけではないが、マブス関係者はキッド氏が(ドンチッチの)トレードをある程度支持していたと考えている」と語った。
同局によると、トレード発生直後にキッド氏は「直前までこのトレードを知らなかった」と語っていた。しかし、球団の元名物オーナーで現在も少数株主としてマーベリックスに携わっているマーク・キューバン氏は、キッド氏もトレード決定に関わっていたと主張。実際にキッド氏は、ドンチッチのコンディショニング問題に不満を抱いていたという。
トレードの対価として獲得したアンソニー・デイビスとは、キッド氏がレイカーズのアシスタントコーチを務めていた時代に指導した間柄だったが、度重なる負傷でマーベリックスのユニホームを着てプレーしたのはわずか29試合。ワシントン・ウィザーズにトレードされ、すでにチームから去った。
5月4日には敏腕エグゼクティブとして定評のあるマサイ・ウジリ氏が球団社長兼代表代行に就任。新人王クーパー・フラッグを中心とした新体制に移行する中、米誌『Sports Illustrated』は今回のキッド氏の契約解除が「ドンチッチ放出トレードを巡るダラス・マーベリックスの最後のドミノが倒れたと言えるだろう」と痛烈に表現している。
構成●THE DIGEST編集部
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