『NEVER GIVE UP 2026 PHASE-1』後楽園ホール(2026年5月22日)
○成田蓮vs藤波辰爾×
55周年を迎えた藤波が新日本のNEVER無差別級王者・成田に惜敗。新日本の現役シングル王者との闘いに「刺激」を受け、加勢に駆けつけたウルフアロンに打倒・成田のエールを送った。
新日本旗揚げメンバーの藤波は古巣・新日本の3・6大田区大会『旗揚げ記念日』に参戦。小島聡&海野翔太&ウルフアロン&LEONAと組んで成田&高橋裕二郎&チェーズ・オーエンズ&SHO&ディック東郷のHOUSE OF TORTUREと対戦。成田への怒りの感情を剥き出しに「猪木さんの闘魂をぶち込んでやる」と宣言し、デビュー55周年を迎えてから12日が経過したこの日、ドラディションマットでの一騎打ちが実現した。
闇墜ちする前の成田はかつてユニット“STRONG STYLE"に所属するなどストロングスタイルを追求したこともあった。アントニオ猪木の直弟子でストロングスタイルを貫いてきた藤波となら、その真髄を見せつける戦いが期待されるところだが、今の成田は別人のようなもの。悪の限りを尽くして藤波を苦しめた。
奇襲攻撃に出た成田がイス攻撃、鉄柱攻撃で先手を取ったが、藤波はドラゴンスクリューで反撃。鉄柱攻撃でお返ししてからリングに戻すと、張り手を乱れ打つ。が、セコンドの高橋裕二郎がレフェリーの注意を引き付けるスキに成田がプッシュアップバーで藤波の左足を殴打。レッグロック、ヒザ十字固めで絞め上げた。
ドラゴンコールに呼応するように藤波はロープに脱出。ドラゴンスクリューからの足4の字で捕らえた。成田はたまらずタップしたが、裕二郎がレフェリーの注意を引き付けていたため無効に。レフェリー昏倒のスキに二人がかりで藤波を暴行した。
ここでLEONAが駆けつけ、ドラゴンスクリューで裕二郎を蹴散らした。すかさず藤波がスリーパーで成田を捕らえ、ドラゴンスリーパーへと移行して絞め上げて再び勝機を作った。成田がロープに逃れると、藤波はドラゴンスープレックスの構え。これは成田が左足を蹴りつけて阻止。河津落としで叩きつけるとヒザ十字固めで捕らえた。
一転してピンチを迎えた藤波だったが、何とかロープに脱出。逆さ押さえ込みであわやの場面を作り、コブラツイストで絞め上げると、リック・フレアー、天龍源一郎、橋本真也らを破ってきたグラウンドコブラで丸め込んだ。が、それでも成田は3カウントを許さない。藤波の追撃をダブルクロスで止めると、地獄の断頭台を発射して一気に3カウントを奪った。
藤波が成田に惜敗。試合後、成田がなおも藤波を暴行していると、ウルフが電撃登場。リングに駆け込むと一本背負いでぶん投げて成田を蹴散らした。新日本6・14大阪城大会でNEVER王者・成田への挑戦を控えるウルフは「今日ここで藤波さんと試合するって聞いて、おめえが悪いことできねえようにな、監視してたんだよ! 次のな、俺とお前の決戦は6月14日、DOMINION、大阪城ホール。俺が今持っているてめえのベルトを必ず取り返してみせる。その日まで震えて眠れ」と通告した。
ウルフに救出された形の藤波は「ありがとう、ウルフ」と感謝し、ウルフの手を挙げた。「あれが成田くんだな。よし、もう俺は認識したよ。この野郎、ただじゃ済ませねえ。ウルフ、ぶっ潰してやれよ」とエールを送ると、「今日は最後までありがとうございました」と締めた。
この日、藤波はリングシューズを新調して55周年を迎えてから初の試合に臨んだ。11・6後楽園大会の開催も決定。バックステージで「成田を甘く見てたわけじゃないんだけど、これは現役バリバリの選手と、ちょっとこっちが空回りして。それにはリング上でとにかく実戦をこなすのが一番だろうね。いくら自分で自主トレとかいろんなことやったところで、現役の選手には勝てないですよね。でもいい刺激をもらいました」と振り返った藤波は、「コンディションもう一回整えて。その時、また面白い、ウルフも新日本が空いてればね。組むもよし、シングルをもう一回成田とやるもよし」と前向きだった。
【試合後の藤波、ウルフ】
▼藤波「僕より先にウルフ選手がインタビューします」
▼ウルフ「助けに来るのが遅くなってしまって」
▼藤波「そう。もうちょっと早かったらね。いいパンチ入ったなあ」
▼ウルフ「介入されることが多かったので、自分がこの試合中いくというのがちょっとどうしても」
▼藤波「今度いつって?」
▼ウルフ「6月14日のDOMINIONの大阪城ホール」
▼藤波「ああ、大阪城か。俺も大阪城にはいろんな思い出があるけど。ぶっ潰してやってよ。俺の分まで」
▼ウルフ「僕も2月に1回苦い思いをさせられているんで。今回の試合でもそうですけど、しっかりとすべての借りをしっかり返せるように、6月にすべてをぶつけます」
▼藤波「よし、お願いします」
▼ウルフ「任せてください」
▼藤波「次は正規にリングシューズとトランクスをはいて、ウチのリングに上がってください」
▼ウルフ「今日ちょっと監視用のジーパンですいません」
▼藤波「ありがとうございました」
▼ウルフ「失礼します。ありがとうございました」
※ウルフが去る
――成田選手とシングルと戦って
▼藤波「思った以上にパワーあるな。しっかりとした軸があるね。甘く見たわけじゃないんだけど、自分もシングルやっとかないと、『現役といいながら何だ、いつも顔見世のタッグマッチとか6人タッグマッチ』と言われたらね。言ったからにはしんどい思いはするけど、いい刺激になったよ」
――激しい場外戦になったが?
▼藤波「ペースがもっと最初はしっかりとリング上で攻防ができるかなという。まあ、いつどうなるかわからないからね、リング上というのは。ちょっと術中にハマったかなって言う。それは我々も昔からそういうのを覚悟してリングに上がったもんだけど。彼は現役バリバリ、そういうのもお手のもんだろうし。ちょっと付き合いすぎたかなと」
――怒りの感情を出すのは久しぶりだが?
▼藤波「怒りが残ってるだけでもね。体の動きと一緒に怒りも出せるように。そのために体調ももちろんあるでしょうし。もう年のことは抜きに。余談になるけど、実はリングシューズを新しく今日おろしたばかりなんだけど、船木に言ったら『藤波さん、リングシューズ、今日おニューですか?』『そうなんだよ』って。『リングシューズってどのぐらいもつか知ってますか?』って。10年もつらしいよ。それも全盛期の俺が試合したら10年しかもたなかっただろうけど、計算抜きにして、レスラーはそういうもんで自分が気持ちを新たに靴とかトランクスとか新調すれば、リング上の動きに繋がっていくし。そういう部分では成田を甘く見てたわけじゃないんだけど、これは現役バリバリの選手と、ちょっとこっちが空回りして。それにはリング上でとにかく実戦をこなすのが一番だろうね。いくら自分で自主トレとかいろんなことやったところで、現役の選手には勝てないですよね。でもいい刺激をもらいました。ウルフもどっかで気にしてたのか見てたんだね。あの馬力は欲しいね」
――ウルフに成田の攻略法を伝授するとすれば?
▼藤波「彼はあのパワーをもってすればいけるでしょうし、細かいことを俺が自分なりのアドバイスするってことよりもね。彼も日に日に日本のマットに慣れてくればね、いい動きが。反対に慣れすぎないこと。どっかで自分の荒々しさ、金メダルを取った時の荒々しさを俺はウルフに見たいなと思いますね」
――55周年がスタートしたが、どんな思いで?
▼藤波「とにかく最初に喝を入れられたかなって感じでね。負け惜しみいうわけじゃないけどね。これが順風満帆で終わったんじゃね。そうじゃなくて自分が上がるからには意味のある、次のウチの11月6日、それにはコンディションもう一回整えて。その時、また面白い、ウルフも新日本が空いてればね。組むもよし、シングルをもう一回成田とやるもよし。でも今の新日を見てるだけじゃなくて、実際に肌を合わせるとわかるね。ああだこうだ口で言うよりも、まず当たってから言えってことだね。ありがとうございました」

