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「藻やヘドロですべりやすい…業者に頼んで」学校のプール清掃は先生、児童、PTA頼みにSNSで疑問の声…「準備に時間、労力がかかる」対応分かれる学校、外部委託を進める自治体も

「藻やヘドロですべりやすい…業者に頼んで」学校のプール清掃は先生、児童、PTA頼みにSNSで疑問の声…「準備に時間、労力がかかる」対応分かれる学校、外部委託を進める自治体も

夏の水泳授業が開始される前に学校で行なわれるプール清掃。教職員や児童・生徒、保護者らが参加するケースも珍しくないが、この慣習に対して一部で疑問の声が上がっている。夏の高温化など水泳授業を取り巻く環境が変化する中、最近では清掃を含めた管理を外部業者に委託する自治体も出ている。自治体や清掃業者の声を通して、プール清掃に関する現場の実態と課題を探る。

学校で清掃を行なう自治体でも「民間プールは活用」

「PTAや先生、児童・生徒によるプール清掃なんとかならないのかな」

「プール清掃、善意に頼る形が当たり前になっていますが、本来は専門業者に任せる方が安心で効率的だと思います」

「子どもの学校のプール清掃ボランティアに参加してきました。ブラシでゴシゴシこすって手が結構疲れた。良い経験になりました」

学校のプール開きの前に行なわれる清掃をめぐり、SNSにはさまざまな声が上がっている。

プールの清掃を含む管理のあり方に関して、文部科学省とスポーツ庁は連名で2024年7月に「学校における働き方改革に配慮した学校プールの管理の在り方について(依頼)」と題する通知を発出。

その中で、「学校プールの管理については、原則『学校の業務だが、必ずしも教師が担う必要のない業務』であると考えられる」との認識を示している。

こうした方針のもと、清掃作業については学校によって対応が分かれている。

栃木県足利市では、市内の小中学校の清掃作業は外部へ委託せずに行なっている。同市の学校管理課の担当者は次のように話す。

「(学校プールの清掃は)昔から児童生徒、保護者、先生および有志といった形で続けています。

管理する側としては、学校に対して『安全管理を適切にしたうえで清掃業務をお願いします』と全体的にお話ししたうえで、各学校に判断していただいています」

清掃作業の外部委託は行なっていないものの、民間プールの活用は進めているという。

「自校プールの場合にはそれぞれで清掃や管理をしていただいていますが、足利市で33校あるうち、今年度は8校を対象に授業で民間のプールを利用する予定です。

背景には施設の老朽化がありますが、先生方の負担軽減にもつながります」

民間のプールを使用する場合、教職員らが維持管理を行なう必要はなくなる。また民間プールは屋内施設が多く、天候にかかわらず授業が実施できるメリットもある。

自校のプールを使用しない場合は、防火用水として水を入れているところもあれば、施設の状態によっては水を抜いてしまうところもあるという。

「清掃にあたり、教職員だけで行なうのか、児童生徒が入るのかなどは、学校によってまちまちです。作業は専用のブラシなどで行ないます。体力を使いますが、皆さん頑張ってやっていただいています」

ろ過機がない古い学校では週に一度の給排水作業が発生

一方、外部委託を進めている自治体もある。

令和8年3月に「川崎市立学校における水泳授業の実施に関する方針」を公表した神奈川県川崎市では、プール清掃を外部業者に委託しているという。

同市の担当者は次のように説明する。

「プール使用開始前の汚れた状態からの清掃は業者に委託し、その後の日常の給排水を含めた維持管理は現場の先生方や学校用務員さんなどにやっていただく形が基本です。

中学校ではこれまでプール使用開始前の清掃も教職員が行なっていましたが、今年度から小学校と同様に外部委託する形になっています」

日常的なプールの清掃とは、どのような作業を行なうのだろうか。

「学校によってプールにろ過機が設置されているところとそうでないところがあり、昭和40~50年代初めに建てられた古いプールにはろ過機がありません。

その場合のプールは溜め池のような状態になるため、汚れなどを取り除くため、週に一度は水を抜いて入れ替える作業が必要になります。そうしないと水質を維持することができません。ろ過機がついていれば、水の入れ替え作業の頻度は大幅に下がります」

こうした給排水の作業は、プールを使用する期間だけ行なうという。

「プールの使用期間が終われば、水を張った状態で維持し、来年度のプール開始前に再び委託業者が清掃を行ない、そこからまた学校がプールの維持管理をしていく、というサイクルになります」

ろ過機がついていないプールの場合は週に一度の水の入れ替えに伴う作業が必要となるため、維持管理が学校現場の大きな負担になっているという。

川崎市教育委員会の資料によれば、小学校の約88%、中学校の約73%が「水泳授業の準備に時間、労力がかかる」ことを課題として挙げている。

小学校では約81%の学校でプールの維持管理業務を学校全体で役割分担をしており、1日に平均で約1時間10分を要しているという。特に、ろ過機未設置校では定期的な水の入れ換えを要するなど、水位調整や水質管理等が過度な負担となっていることが考えられるという。

こうした教職員の負担を軽減していくべく、今後、市では民間プールの活用を拡大させていく方針だ。

「水泳の授業を民間施設で行なうにあたり、実際にどういう学校から順次やっていくのか、といった部分も考慮しながら、また、プールの立地条件なども検討しながらマッチングしています。川崎市では教職員の働き方改革に特に力を入れており、先生方の負担軽減につながるように進めていければと考えています」

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