北海道旭川市の橋の欄干から転落、当時17歳の女子高校生が水死体で発見されてから丸2年。主犯格として殺人など3つの罪に問われた内田梨瑚(うちだ・りこ)被告(23)の裁判員裁判が5月25日、旭川地裁でようやく始まる。内田被告が舎弟扱いしていた共犯の女はすでに懲役23年が確定して受刑中。内田被告と不倫していたことが明らかになった強行犯担当刑事が訓戒のうえ依願退職するなど、旭川の恥部を根こそぎまくり上げた陰惨な事件を振り返る。
ラーメンを食べる写真をSNSに無断転載されて…
2024年5月21日、北海道奈井江町の石狩川河岸で留萌市の女子高校生の遺体が見つかった。家族からの捜索願を受けた道警がドローンを駆使し、潜水士も動員するなど大規模捜索をした結果、ようやく発見にこぎ着けたものだ。
女子高校生はひと月前、60キロ上流の旭川市神居古潭(かむいこたん)地区の神居大橋まで連れて来られたうえ、石狩川に転落していたことがわかっており、道警はすでに内田被告ら4人を監禁などの容疑で逮捕し、取り調べていた。
遺体が見つかったことで事件は急展開し、道警は同6月12日、内田被告と知人の女(当時19歳)を殺人容疑で逮捕した。捜査は進展したが、しかしこれは道警、特に捜査本部を設置した旭川中央署にとっては地獄の始まりでもあった。
「自分がラーメンを食べる写真が(被害者の)女子高校生のSNSに無断転載されていたことを知った内田被告が、金を脅し取ろうと計画したことが事件の発端。“舎弟”3人を引き連れた内田被告は4月18日夜、呼び出した女子高生のスマホを操作して約10万円分の買い物代を電子決済した。
さらに車に監禁して神居大橋まで連れて行っては顔面を殴打したり、わいせつな行為をさせて動画撮影するなどしたうえ、全裸で橋の欄干に座らせ「落ちろ」「死ねや」などと言って川に落とし、水死させた。
内田被告は取り調べにも『私は置いて帰っただけ。死んだとしたら自殺』と繰り返していたが、後に“舎弟”だった女は自身の公判で『背中を押したのはリコさん』と証言している。凶悪性、残忍性が際立つ事件の主犯が法廷でどんな顔を見せるのかが注目されます」(社会部デスク)
旭川中央署の刑事と「不倫関係にありました」
そもそも内田被告は事件当時はまだ21歳ながら、旭川随一の繁華街「三・六(サンロク)街」で“女半グレ”と名を轟かす存在だった。知人女性はこう語った。
「リコはサンロクで働いていた母親の影響で子供時代からこの辺をうろついていたし、高校生の頃から“タバコ以外”も吸い始めていたと思いますよ。色々な人が知っていましたから。ただお金には困ってなかったと思います。札幌にいる男の子がリコに“薬物”を卸していて、それをクラブで売っていました。
ただ、その卸元とも関係が悪化してブツが入手できなくてってからは、リコはサンロクのぼったくりスナックで勤めていましたよ。ちょっと店に入るだけで何万円もとられるような店です。結局そこもリコは辞めちゃうんだけど、クスリが売れなくなってからお金はあんまなかったんじゃないかな。仕事も続かない子だったし。だから誰かに絡んでお金をとろうとしたことはあったと思う」
そんな「サンロクのリコ」は取り締まる側の男たちとも交流を深めていく。
事件の約3ヶ月前、リコは旭川中央署員行きつけのサンロクのカラオケ喫茶で妻子持ちの警部補と出会った。警部補が同店に残していった名刺には「刑事第二課 組織犯罪対策係」とある。お互い何を求め、何の契りを交わしたのかはもはや知る由もないが、2人の関係はリコが事件を起こしたことで見事にまくれていった。
事件当時は同署刑事1課強行犯係長として捜査指揮する立場だった警部補は、スマホの履歴などでリコとの不倫関係が発覚して捜査を外され、警務課に異動の末に同年秋、訓戒処分を受けて依願退職した。
警部補との関係についても調べの中で『不倫関係にありました』と堂々と証言したという内田被告。公判前整理手続きに時間を要し、明日ようやく開廷を迎える裁判でもその証言が注目を集めることは必至だ。
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