久しぶりの再会で問われた「実際」
平日の夜、駅前のカフェで大学時代の友人と向かい合っていました。会うのは半年ぶり。お互いの近況をひと通り話し、コーヒーが半分くらいになった頃、ふいに友人が私の顔を覗き込むように言いました。「SNSでキラキラしてるけど実際どうなの?」その言葉に少し戸惑いました。
責められているわけではないけれど、軽い冗談という雰囲気でもありません。なんと答えようかと考えて、いちばん早い方法を選びました。「見せようか」。私はスマホを手に取り、カメラロールを開いて友人のほうへ差し出しました。
カメラロールに並んでいた毎日のかけら
画面に並んでいたのは、SNSには絶対に上げない写真ばかりです。前日の夜に作り置きしたお弁当のおかず、洗濯物が山積みになったソファ、終電前まで残っていた暗いオフィスの様子、ピントが甘くて二重に写ってしまった猫、コンビニで買って机に並べた夕飯のパン。「SNSは月に2、3枚のいい瞬間の集まり。あとの300枚はこれ」そう言って私は笑いました。隠す気もなければ、見栄を張る気もありません。こちらが本当の毎日で、SNSに載るほうがむしろ特別な瞬間なのだと伝えたかったのです。
