10月8日、11月に行われる「ラグザス侍ジャパンシリーズ2025日本vs韓国」の選出メンバーが発表され、セ・リーグで今季打点&本塁打の二冠王に輝いた阪神の主砲、佐藤輝明が選外となったことが大きく話題となった。
「ネット上では『なんで選ばないんだ!』と不満を漏らすファンが続出。もっとも、『当確だから親善試合は休ませたってくれ』とか『1年間戦って日本シリまで行くことを考えたら、ここは辞退だろ』など、佐藤の本戦でのメンバー入りを疑わない声も数多く見受けられましたね」(スポーツライター)
確かに今季の覚醒ぶりでは、ファンならずともWBCの舞台で大暴れする姿を見たくなるだろう。試合日程が過密気味の昨今、仮に本人から休養を欲したとしたらそれも無理のない話。だが、ある球界関係者はこう語るのだ。
「単純に選ばれなかった、という可能性もあると思います。まず、佐藤が守るサードは内野の中でも最も国内の選手層が厚い。前回大会で選出されたヤクルト・村上宗隆こそ、今オフにメジャー移籍を控えて招集されても見送る可能性がありますが、同じく前回出場した巨人の岡本和真、今回選出組の広島・小園海斗、楽天・村林一輝、選出外では日本ハム・清宮幸太郎などが本戦メンバーの候補に入るでしょう。佐藤の活躍は素晴らしかったですが、逆に言えば、爆発したのは今年だけ、とも言えます。実績では岡本のほうが上ですしね」
加えて、1年かけて戦うペナントレースとは違い、WBCは短期決戦であることも関係してくるという。
「小園は、もともとショートの選手。村林も内野全ポジションを守れる。短期決戦ではこうしたユーティリティ性の高い選手が重宝されます。佐藤も外野は守れますが、岡本も同じでファースト、外野で出場が可能です。その外野は今後、カブスの鈴木誠也やレッドソックス・吉田正尚、カージナルス・ヌートバーらメジャー組もポジション争いに加わる予定で、激戦区になるはず」(前出・球界関係者)
2023年のWBCでは、内外野手の選出は合わせてたった12人だった。当時もそうだったが、DHの席は間違いなく大谷翔平が埋めるだろう。佐藤を当確と考えているファンは多いが、「まさかの落選」がないとは決して言えないのである。

