
「他人の投稿を転載して稼ぐ」アカウントに、いよいよ逆風が吹き始めました。
Xのプロダクト責任者であるニキータ・ビア(Nikita Bier)氏は5月23日、自身のXアカウントで、過去1か月の間に「小規模アカウントのコンテンツをプログラムによって再アップロードしている大規模アカウント」を複数確認したと報告しました。
■ X、「無断転載による収益化」にメス
目的は、Xの収益分配プログラムを悪用し、元の投稿者へのクレジット表記を回避すること。つまり、他人の動画や投稿を自分のもののように投稿し、インプレッションを集めて収益化する行為です。
これに対しX側は、該当する投稿を特定し、インプレッションをすべて元のクリエイターに割り当てる対応を進めているとのこと。
これまで「転載した側が伸び、作った本人には何も返ってこない」というケースに泣かされてきたユーザーにとっては、まさに朗報といえそうです。
またビア氏は、他人の投稿について意見や解説を加えたい場合には、「動画を共有」または「引用」機能を使うよう呼びかけています。これにより、投稿の帰属が適切に表示されるためです。
翌24日には、Xにおけるコンテンツ運営について「最も重要なのは、優れた制作ツールを提供すること、高品質なコンテンツにインセンティブを与えること、そしてそのコンテンツが適切な視聴者に届くようランキングすること」とも投稿。「それ以外は重要ではない」と強調しました。
■ “気軽な転載”文化に変化は起きるか
こうした仕様変更により、無断転載アカウントにとっては、これまでのように“他人の投稿を無断転載して稼ぐ”というやり方が通用しにくくなる可能性があります。
ちなみに、こうした投稿を、転載した側が“拾ったもの”“拾い画”と表現する文化がSNS上には存在しています。しかし、そもそも写真や動画、バズった投稿は、どこかに「落ちている」ものではありません。
本来、写真や動画、投稿は誰かが作成したコンテンツであり、“拾った”という表現には、無断転載への罪悪感を曖昧にする空気があります。
その影響もあってか、一般ユーザーの間でも、他人の投稿を“罪悪感なしに”転載してしまうケースは一定数見られます。今回の仕様変更が、そうした文化に一石を投じるものになるのかにも注目が集まりそうです。
一方で、オリジナルの投稿者に正しく評価や収益が戻る仕組みが整えば、X上のクリエイター環境は大きく改善するかもしれません。オリジナルクリエイター判定については、まだまだ修正すべき点がいくつか指摘されていますが、少なくとも“転載した側だけが得をする”状況を変える一歩にはなりそうです。
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<参考・引用>
Nikita Bier氏公式X(@nikitabier)
