
白昼のファミレスを襲った無差別大量殺人事件。防犯カメラに残されていたのは、容疑者の中年男。被害者は誰もが鋭利な刃物のようなモノで切りつけられていたが、映っているはずの凶器の姿だけが目視できない。鍵を握るのは男の右手。その手が向かう先には必ずなにかが起こる。目に見えない力の秘密に隠された、恐るべき真実とは?
今回解禁されたのは、劇中の緊迫感からは想像もつかない、笑顔あふれる撮影現場のメイキング映像。映像では、『爆弾』(25)でも坊主頭が話題となった佐藤がまたしても衝撃のヘアスタイルに変貌する様子が捉えられている。本作で佐藤が演じる“名無し”はボロボロの衣服に歪んだ表情、そして乱雑に刈られた頭がただならぬ不穏さを放つキャラクター。撮影中に敢行された“断髪式”では、これまでに無いキャラクターを生みだすため佐藤のこだわりが爆発。城定監督、ヘアメイクと話し合い完成させたその悲惨な髪型に注目だ。さらにアクションシーンの撮影前、顔面に大量の血のりを塗られながらも「コーヒーの匂いがするね!」と現場を笑わせ、獣のような表情を見せる演技から一転、監督からのカットを聞き忘れておどける姿など、“名無し”とはかけ離れた佐藤のお茶目な一面を垣間見ることができる。
一方で、“名無し”の少年時代を救った警察官、照夫を演じた丸山は、極寒の撮影現場でスタッフを鼓舞する男気溢れる姿が。12月の寒空のなかで、マンションの屋上で行われたアクション撮影。集中力が切れると大事故を生みかねない現場で丸山は「声出していこう!」と現場を温める。本シーンは映画のなかでも、主人公“名無し”の命運を分けるシーンとなっている。また、“名無し”の異能を最もよく知り恐れている女性、花子を演じたMEGUMIは「短い間ではございましたが、ものすごい濃厚で、俳優としても凄い大きなチャレンジをさせて頂きました」とクランクアップをしみじみと締めくくり、“名無し”と対峙する刑事、国枝を演じた佐々木は「こんなに出来上がりが楽しみな映画はないです!」と盟友である佐藤を祝福していた。
あわせて公開されたメイキング写真には、正体不明の怪物“名無し”を演じた佐藤が血だらけの壮絶な姿とは裏腹に満面の笑みを浮かべるカットをはじめ、劇中とのギャップに思わず目を奪われる瞬間が捉えられている。

さらに、“名無し”の幼少期を演じた和彦と、『ふつうのこども』(24)で注目を集めた嶋田鉄太、そして丸山が仲睦まじい様子で並ぶオフショットも到着。自然体の笑顔を見せる姿からは、緊張感あふれる作品づくりの裏側にあった穏やかな空気感が垣間見える。また、警察署での緊迫したシーンの合間に笑顔を見せる佐々木など、本編の不穏な世界観からは想像もつかないリラックスした表情も印象的だ。ほかにも、佐藤、MEGUMI、城定監督による和やかな3ショットや、丸山がキリンに餌をあげる無邪気な一幕など、キャスト、スタッフの親密な関係性を感じさせるメイキング写真が公開された。
クランクアップ時、佐藤は「自分が5年位前に一人でウジウジ考えてこしらえた物語が、こうやって沢山のスタッフ、キャスト、沢山のプロの手によって形になっていく。本当に毎日充実した思いで、本当に楽しくワクワクしながらこの一か月弱過ごすことが出来ました」と撮影を振り返り、作品への深い思い入れと現場への感謝を吐露。さらに、“名無し”こと山田太郎というキャラクターについて、「実際自分でやってみたら放心状態です、いま。そういう役でした」と語り、全身全霊で自身の作りだした役と向き合っていたことがうかがえる。
佐藤の怪演が話題を集めている『名無し』。観る者を極限まで追い詰めるシリアスな世界観の本作をぜひスクリーンで目撃してほしい。
文/サンクレイオ翼
