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「私はロボットではありません」スマホ画面に出てくる巧妙なワナ「海外へ勝手にメッセージ送信」で舞い込む「請求額」

「私はロボットではありません」スマホ画面に出てくる巧妙なワナ「海外へ勝手にメッセージ送信」で舞い込む「請求額」

 夜中にサイトで動画を探していた。ニュースの続きを読もうとした。通販のクーポンがどこかにないかと、リンクを開いた。そんな時、見慣れたあの画面が出る。
「私はロボットではありません」
 四角いチェックボックスを何回となく押してきたやつだ。今夜も何も考えずに指が動く。

 罠はまさにその「何も考えずに」を狙っている。チェックを入れた瞬間、スマホのメッセージアプリがふっと立ち上がる。宛先には見たこともない海外の電話番号。頭に「+」がついている。本文には、意味のわからない英数字が打ち込まれていた。そして画面にはひと言、「認証を完了するには送信してください」。
 認証の続きだろう。そう思って、送信を押す。その瞬間、料金のカウントが始まった。

 ここがミソなのだが、国際SMSはタダではない。海外の番号にメッセージを送れば、1通ごとに料金がかかる。キャリアや文字数で違うが、だいたい1通数十円から数百円、ものによってはもっといく。1通なら、まあ笑って済む額だ。
 ところが、話はそこで終わらない。送信した途端、また別の認証画面が出る。
「もう一度」
 認証の続きだと思っているから、また押す。また出る。また押す。気づいた時には、何十通も送らされている。
 海外のセキュリティー会社の調査では、こうして最大60通ほど送らせ、しめて数千円規模の請求が出たケースが報告されている。

 タチが悪いのは、これがウイルスでもアプリでもないことだ。あなたのスマホに最初から入っている、まっとうなメッセージ機能を、そのまま使わせているだけ。だから一般的なウイルス対策だけでは防げない。
 こうした「国際収益分配詐欺」では、海外に飛んだ料金の一部が、巡り巡って犯人の懐に入る仕組みがあるという。あなたが送れば送るほど、誰かが儲かるというわけだ。

料金明細に「国際SMS」「海外SMS」の文字を見つけたら…

 おまけにその請求は、数週間が経って翌月の明細にしれっと乗る。だから気付くのが遅れる。IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)は、企業をかたる「プレゼント当選」風のメッセージから海外SMS送信に誘い込み、通信料を吊り上げる手口に引っかからないよう、注意を呼びかけている。

 思い当たる人は今すぐ、スマホを見てほしい。メッセージアプリの送信履歴に「+」で始まる番号や、覚えのない英数字の送信が並んでいないか。料金明細に「国際SMS」「海外SMS」の文字がないか。ついでに家族のスマホも確認しておくといい。

 やることは難しくない。ロボット認証のはずがSMSを送れと言ってきたら、その場で閉じるだけだ。メッセージ画面が開いたら、何があっても送らない。「失敗」「あと10秒」と急かされても、けっして乗らない。戻るボタンが効かなければ、ブラウザごと落とせばいい。もし不審な国際SMSが請求に乗っていたら、まずは通信会社に電話だ。

 この手の詐欺には、機器に弱い高齢者だけがひっかかるのではない。見慣れた画面だからこそ、慣れた人間ほど、考える前に指が動く。だからこれだけ覚えておけばいい。人間だと証明するのに、海外へメッセージを送らせる認証などない。送れと言われたら、それは狡猾な請求の入り口である。

(ケン高田)

配信元: アサ芸プラス

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