アメリカのHBTの中心は、1940年代ミリタリーやゴールデンエイジ以前のワークウエアだ。一方でヨーロッパでは1800年代から1990年代まで幅広い年代でHBTが散見できる。米国同様にワークとミリタリーが多いが、アプローチが異なるので新鮮に映る。

「BRACKETS」オーナー・飯田康貴さん|有名ヴィンテージショップのスタッフを経て、2016年にブラケットをオープン。23年にオープンした世田谷店が移転リニューアルするのでその動向に注目だ
ドイツとフランスにHBTウエアが多い
欧州ヴィンテージを得意とし、ファッション業界内でも多くのファンを持つ名店ブラケット。その理由は、オーナーの飯田さんのセンスの良さと、市場へ滅多に出回らないような代物でも、時代背景を含めて解説してくれる博識ぶりにある。そんな飯田さんにヨーロッパのHBTについて聞いた。
「アメリカと比べて、バリエーションが豊富なことが魅力ではないでしょうか。タフで斜行が少なく、着心地がよいという面からワークやミリタリーで重宝されますが、米国と違ってコットンだけでなく、リネンがあったり、雰囲気が違います。その中心となるのがフランスとドイツ。年代的には第二次産業革命後に生地や糸が量産化された19世紀末期からHBTのウエアが確認できます。90年代でも使われているので、欧州では定番的な存在なんでしょうね」
FRENCH
1890s

なんとも風合いのあるブラウンのヘリンボーンツイルを用いた1890年代のファイヤーマンジャケット。首元にはファイヤーマンを意味するエンブレムが付く。リネン素材。129,800円
1930s

フレンチファーマーがよく愛用していたワークトラウザーズ。この時代なので、ベルトループはなく、バックルバックの仕様だ。35,960円
1950-60s

フランス軍の名作であるM-47から派生したミリタリートラウザーズ。当軍を象徴するリザードカモを採用。前期はHBTではない仕様だった。33,000円