辛口評論で知られる“エモやん”こと、江本孟紀氏がその月に球界で起こった出来事を舌鋒鋭く斬りまくる恒例毒舌企画。交流戦前、各チームでいろいろなことが起こったけれど、今回はなんといってもこの話題からでしょう。(前後編の後編)
阿部監督電撃辞任で巨人選手への影響は…?
――シーズンも約3分の1が終了。ここまでの振り返りと交流戦の展望をお伺いできればと思っています。が、その前に巨人・阿部慎之助監督の逮捕・辞任というとんでもないニュースが入ってきましたね。
江本孟紀(以下、同) いや、びっくりだね。最初に「暴行」「逮捕」って文字を見たときは阪神に3連敗(5月22日~24日)したイライラで、街でちょっかい出してきた酔っ払いを殴ったのかと思ったよ。昔の選手はそういうことがよくあったから。
まぁ、家庭内のゴタゴタに首を突っ込むのは止めましょう。
――急遽、橋上秀樹オフェンスチーフコーチが5月26日より代行監督になることが発表されました。
橋上の能力うんぬんはわからないけど、心配なのは選手のモチベーション。シーズンオフ、キャンプと今シーズンはこの監督をトップにチーム作りをしていきましょうとずっと準備をしてきたのに、それがひっくり返されちゃうんだから選手は集中力も欠きやすくなる。
――急に監督が変わると選手もやりづらいですか?
選手って実際に指導されるコーチにけっこう不満を抱いてるケースもあるからね。橋上がどうかはわからないけど。
俺が(1980年、当時所属していた阪神で)引退したのも、ブレイザーって一番信頼してた監督が辞めて、中西さん(中西太。当時ヘッド兼打撃コーチ)が就任したから。
――江本さんの名言「ベンチがアホやから野球がでけへん」発言ですね……(苦笑)。
チームはまだ強くなかったけど、ブレイザーの野球がわかってきて。ようやく選手がひとつにまとまってきたところでトップが変わる。ガッカリしてテンションがすごく下がったのを覚えてるね。中西さんはそれまで打撃コーチだから関わらなくてもいい存在だったのに、監督になるとそうもいかない。あれと同じ現象がこれからの巨人にも起こるかもわからん。
そういえばブレイザーが途中退任したのも5月だったな。
次期監督本命は高橋由伸?
――今シーズンは代行監督として指揮を執りますが、このまま巨人初の外様監督が誕生するのでしょうか?
巨人に限ってそれはないと思うよ。あの球団は変なプライドがあるからね。
――ということは、次期監督は誰に……?
本命は(高橋)由伸なんじゃないかな。ゴルフでたまに会うんだけど、周りから「お前また監督やるのか?」とかヤーヤー言われてもまんざらでもなさそうだったし。
――2016年は半ば無理やりのような監督就任でした。
今回はまだ5月で来シーズンに向けて準備する期間はたくさんあるでしょ。満を持してチームを作れるなら本人も引き受けやすいでしょう。なんなら今からやったっていいんじゃない?
――ひとまず今季、これからの巨人の戦いぶりに注目ですが、ここまでの振り返りでいうと、下馬評の低かった西武がパ首位(5月26日時点。以下同)に立っています。
ピッチャーがいいよね。今井(達也)がメジャーへ行ったとはいえ、もともと高橋光成や平良(海馬)とピッチャーの駒はそれなり。野球はピッチャーだからここが安定してくると強い。
ただ、前評判の高かったソフトバンクと日ハムがそろって調子が上がらないなかでの浮上ともいえるけどね。
――前回お話を伺ったとき同様、日ハムが依然として上がってこない。とくに対ソフトバンクでは0勝8敗と完全にカモにされています。
これはちょっと予想外だった。ただ、これから調子を上げてくると思う。WBCに選ばれて調整が遅れてた伊藤大海や北山(亘基)が良くなってきてるからね。交流戦からが本当の勝負でしょう。

