ヤマハのファビオ・クアルタラロは、2025年シーズンにヤマハが実質的にアップデートを加えていないため、パフォーマンスが鈍化していると考えている。
クアルタラロは今シーズン、夏のヨーロッパ戦線で3戦連続のポールポジションを獲得し、スペインGPでは表彰台も獲得する走りを披露した。
しかし、後半戦はそうした結果を出せなくなってきており、夏休み以降でトップ5フィニッシュできたのはカタルニアGPのみという状況にある。
こうしたパフォーマンスの低迷だが、ヤマハが新型のV4エンジン搭載のマシンに開発を集中させていることが要因のひとつとなっていると言えるだろう。
クアルタラロは2024年のポストシーズンテストから、マシンには大きな進歩が無いと語っている。
「2025年に向けて、僕らが最も大きな進歩を遂げられたのは、2024年のバルセロナでのポストシーズンテストだった」
「新しいシャシーを試して方向性が見えてきた。でも、今シーズンは大きな進歩は何もない」
「エアロダイナミクスは少し変化したし、エンジンは2度変更があったけど、トップスピードは凄く低いことが分かった」
「ただ大きな進歩はバルセロナ(テストで)で達成できたと思う。コーナーエントリーでのフィーリングが良くなったんだ」
「実際のところ、ベストな瞬間はシーズン序盤戦で、フランス、スペインそしてイギリスの3戦だった」
「それ以降は本当に苦戦しているんだ。でも、自分自身のことに集中して、ライダーとして改善していきたいと思っている」
なおヤマハはYZR-M1の改善と2026年シーズンへの展望を良いものとするために、10月と11月には複数のプライベートテストを行なう予定だ。
クアルタラロはヤマハの進歩に対して不満を抱いているのかと尋ねられると、こう答えた。
「現状のマシンでは、チャンピオンシップでトップ5フィニッシュを狙うようなチャンスは全くない」
「だから改善する必要がある。来年に向けてバイクを良くするために僕がエンジニアをプッシュしているのもそれが理由だ」
■クアルタラロ、V4エンジンへの懸念
ヤマハは先述のように、新型のV4エンジンを搭載したマシン開発に力を入れている。9月にはミサノテストで初めてレギュラーライダーがV4マシンを試す機会も得た。
ただクアルタラロはこのテストしたV4マシンには満足していない。一方で他のライダーはそのパフォーマンスに勇気づけられた様子だった。
V4エンジンのマシンがまだ開発の初期段階であり、改善の余地が多く残っていることは確かだろう。しかしクアルタラロは今のところ、現行の直4エンジンのマシンのほうがより良い選択肢だと感じているようだ。
「2026年のプロジェクトがV4になる可能性はあるけど、僕としてはV4エンジンのポテンシャルは、直4から程遠いよ」と、クアルタラロは言う。
「このプロジェクトはまだ始まったばかりであって、すべきことが山盛りだというのも分かっている。でも今のところ、僕らのバイクのポテンシャルは、V4のものよりも高い」

