
この発売を記念してMOVIE WALKER PRESSでは、「あなたの『パトレイバー』への想いを聞かせて!」と題した感想投稿キャンペーンを実施。10代から50代まで幅広い世代の『パトレイバー』ファンから熱い投稿が多数寄せられた。そこで本稿では、そのコメントのなかから『WXIII』の“推しポイント”や、シリーズの魅力、そしてシリーズ最新作『機動警察パトレイバー EZY』への期待&感想をピックアップして紹介していこう!
■臨場感倍増!『WXIII』4Kリマスターの出来栄え&豪華特典をチェック
漫画家のゆうきまさみ、メカニックデザイナーの出渕 裕、キャラクターデザイナーの高田明美、脚本家の伊藤和典、アニメ監督の押井 守の5名によるクリエイター集団「HEADGEAR」が生み出した『機動警察パトレイバー』シリーズ。ロボットテクノロジーが急激に発達した20世紀末から21世紀初頭の東京を舞台に、“レイバー”と呼ばれるロボットを使った犯罪に立ち向かう「特車二課」=通称“パトレイバー”たちの活躍を描く物語だ。
まずは今回発売される「WXIII 機動警察パトレイバー 4K リマスターコレクション」の仕様と特典内容を、実際に開封しながらチェックしていこう。今年1月に発売された「機動警察パトレイバー 劇場版 4K リマスターコレクション」(以下『劇パト1』)、同じく3月発売の「機動警察パトレイバー2 the Movie 4K リマスターコレクション」(以下『パト2』)と同様に特製収納BOX仕様となっている。



4K ULTRA HD Blu-rayとBlu-rayそれぞれの本編ディスクに加え、特典ディスク(Blu-ray)も付いた3枚組で、封入特典には特製ブックレットと絵コンテ集が。特徴的なのは前2作よりも厚みが増した絵コンテ集で、550ページ超の大ボリューム。各カットに込められた制作陣の強いこだわりを知ることができるのはもちろん、本編からオミットされてしまったカットもあり、頭の中で“完全版”を思い浮かべながら読んでいくのがおすすめだ。

また、特典ディスクには2002年に発売されたDVD「WXIII 機動警察パトレイバー SPECIAL EDITION」に収録されていた「BEHIND WXIII PATLABOR THE MOVIE3 制作の舞台裏」と「meet the cast WXIII もう一つの証言」を再録。音声特典のオーディオコメンタリー2種も同盤からのうれしい再録となっている。
もちろん4Kリマスターされた本編映像こそ今回のパッケージの肝といえる部分。『劇パト1』の4K版では色の鮮やかさが格段に増し、光の強さや背景ディテールの明瞭さが際立つ仕上がりに。『パト2』の4K版では“寒色”を意識したという抑制された色味を最大限に発揮させながらドラマティックな雰囲気を演出していたが、今回の『WXIII』ではどうか。


色彩やディテールの明瞭度に加え、明部と暗部のコントラストがしっかりと付けられていることで画面全体が締まり、作品の持つ硬派な雰囲気がより一層引き立てられている。また物語の季節設定である梅雨特有のジメジメとした空気が画面越しに伝わってくる臨場感に、“廃棄物13号”の異質さも格段にアップ。リアルタイムを知る往年のファンも、新鮮な気持ちで作品を楽しむことができるはずだ。

劇場版3作の「4Kリマスターコレクション」を並べてみると、まさに壮観。パッケージの段階から、それぞれの作風の違いを感じ取ることができるだろう。まだ『劇パト1』『パト2』を購入していないという人も、このタイミングに3作まとめてゲットして、コレクションに加えてみてはいかがだろうか。
■『パトレイバー』の世界で、刑事ドラマと怪獣パニックが融合!
ここからはキャンペーンに寄せられたコメントの数々を紹介しながら、『WXIII』と『パトレイバー』シリーズの魅力について深掘りしていこう。

レイバーを狙う奇妙な破壊活動が続く東京湾沿岸。城南署の刑事、久住(声:綿引勝彦)と秦(声:平田広明)はその捜査に難航していた。ある時、秦は大学講師の冴子(声:田中敦子)に出会い、次第に彼女に惹かれるように。そんな折、捜査の途中で久住と秦は湾岸に浮かぶ備蓄基地で次々と人間を食い殺す“怪物”に遭遇。警視庁や防衛庁、特車二課まで巻き込む事態へと発展し、やがて秦の知らない冴子の姿が浮かび上がっていく。
「ロボットアニメを観るつもりで再生すると、いい意味で完全に裏切られる」(30代・男性)というコメントにもある通り、『WXIII』の最大の特徴は、特車二課の活躍を描いてきたこれまでのシリーズと一線を画す作風。2人の刑事を中心にした刑事ドラマと、そこからは想像もつかない“怪獣パニック”ジャンルが融合し、それらが『パトレイバー』の世界観のなかで繰り広げられるという贅沢さにほかならない。

「本格的な刑事ドラマ+怪獣パニックになってるのが新鮮。フィルムノワールっぽい重厚で湿った雰囲気がめっちゃいい」(30代・男性)
「同じパトレイバー世界でもかなり大人向けな雰囲気になっている」(20代・男性)
「刑事ドラマとしての渋さや、これまでのシリーズにない生々しさ」(30代・男性)
「これまでのパトレイバー作品とまた違った雰囲気の作品で、おどろおどろしさとサスペンス的なところ」(40代・男性)
「パトレイバーでありながら、刑事ドラマ、人間ドラマとしての魅力がある作品だと思います」(50代・男性)

こうした“らしくない”点を推しポイントとして挙げるファンが多くみられる一方、「溜めに溜めたパトレイバーの登場」(30代・男性)というコメントのように、どのようなかたちで特車二課の面々が刑事ドラマ×怪獣パニックの世界観に加わっていくのかを期待しながら観るのも楽しみ方のひとつ。

ほかにも「逆光を用いたイングラム1号機が電磁警棒を抜き取りバイザーを上げるショットは、押井監督の前2作とは異なる演出でとても際立っていた」(20代・男性)のように、総監督・高山文彦に変わったことで見えてくる作家性の違いも注目ポイント。各クリエイターの特色がしっかりと反映されているからこそ、『パトレイバー』シリーズの世界は広がりつづけているのだろう。
■SFではなく“日常系”!『パトレイバー』シリーズの色褪せない魅力を深堀り
「ロボットアニメというジャンルでありながらも、人間模様や群像劇にフィーチャーした作劇は、昭和が終わり、平成、令和と時がうつろっても古びることのない唯一無二の魅力」(30代・男性)という熱の入ったコメントからもわかるように、1980年代からいくつもの時代をまたいで愛されつづけてきた『パトレイバー』シリーズ。

いったいどんなところが魅力的なのか?アンケートで寄せられたコメントを見てみると、「キャラもロボも一人一人個性的で大好き」(40代・女性)という声や「感情移入しやすい」(20代・男性)という声以上に多く挙がっていたのは、“日常”や“身近”というワードだった。
「“少し先の未来の日常”をリアルに描いた、一番身近に感じられるところ」(20代・男性)
「すぐ隣にあるかもしれない、圧倒的な日常の地続き感に尽きます。同じキャラクターと世界観でありながら、まったく異なるトーンの物語を描き切れる懐の深さに何年も魅了されています」(30代・男性)
「レイバーの戦闘シーンだけじゃない!魅力的なキャラの日常も楽しめるところ」(30代・男性)
「日常の延長にあるリアリティと、メカのカッコよさなど迫力満点」(30代・男性)

さらには「現代に近いリアルな世界観のなかに、絶妙な空想的エッセンスが盛り込まれているところ」(50代・男性)や「未来的なのに現実味があり、男子が生まれてすぐにカッコいいと思うものがいつまでも刺さりつづけて完成されているところ」(40代・男性)と、従来のSFアニメやロボットアニメではなかなか見られなかったリアリティが、世代や性別を超えて多くの人々を魅了しているようだ。

「保育園の頃、『ON TELEVISION』から観ています。自分自身が壮年になってもまだまだ違う目線で楽しめる。こんな作品はあまりないです」(40代・男性)。常に時代にあわせて進化をつづけながらも、その根底にある魅力を変えることなく時代を重ねてきた『パトレイバー』シリーズ。今後も長きにわたって愛されていく作品となるに違いない。
■「パトレイバーが帰ってきた!」「実家に帰ってきたような安心感」「まさに青春のおかわり」
そんな『パトレイバー』が令和の時代に待望の復活を遂げたのが『機動警察パトレイバー EZY』。『機動警察パトレイバー REBOOT』以来10年ぶりの完全新作アニメーションであり、1話完結のオムニバス形式6話と連続したストーリー2話による全8話・全3章構成。第1章にあたる『機動警察パトレイバー EZY File 1』は現在劇場公開中だ。

舞台は労働人口が減少の一途をたどる2030年代の日本。AI技術による自動化が進み、かつて最先端技術だった“レイバー”は社会基盤を支える一部として定着。だが人が搭乗するスタンドアローン型のレイバーは、自立型ロボットへの代替が進んだことで時代遅れとなりつつあった。そんななかで、旧式98式AVイングラムをチューンナップした“AV-98Plusイングラム”と共に、知恵と勇気で新たなテクノロジー犯罪に立ち向かう特車二課第二小隊の活躍が描かれていく。

「この歳になって、子どものころ大好きだった『パトレイバー』に再会できるとはうれしいです」(40代・男性)と、久々の新作に胸を躍らせるファンが続出したのはもちろんのこと、「最新作をリアルタイムで観れるのはとてもうれしいです」(20代・男性)という若い世代からの声も。製作決定の一報から数年、多くのファンが待ちに待った新作の到来ということもあり、キャンペーン参加者の実に半数以上が公開直後に早速劇場に足を運んだようだ。
「期待に期待をふくらませて待っていた『File 1』。おー!ちゃんとパトレイバーだ!!特車二課だ!!ってテンションがあがった」(30代・男性)
「新しくも懐かしい感じで、多分観ている間ずっとニヤニヤしていたと思います」(50代・男性)
「求めてた『パトレイバー』でした!OVAや漫画版感ある内容でとても良かったです!新たな特車二課も好きです!」(〜10代・男性)
「これぞ私たちが愛した特車二課の日常だ」(30代・男性)
「これこれ、これが欲しかったのよって思いました。新しいキャラということで少し不安もあったのですが、観てみたらまんまパトレイバーで、実家に帰ったような安心感がありました」(40代・女性)

往年のファンの心をはやくもがっしりと掴んだ「EZY」。 すでに公式から発表されているように、『File 1』の第1話「トレンドは#第二小隊」には特車二課整備班の主任だった“シゲさん”こと斯波繁夫(声:千葉繁)が、第3話「ホンモノが一番」には特車二課のイングラム2号機フォワード(操縦担当)の太田功(声:池永通洋)と、イングラム2号機キャリア担当の進士幹泰(声:二又一成)と、懐かしい顔ぶれが相次いで登場。この遊び心あふれるサプライズに、「第3話のあの2人の掛け合いには、懐かしさも相まって泣きそうになりました」(20代・男性)など歓喜の声が鳴り止まない。
「初代の特車二課のメンバーも出てきて、作品のなかでも時間が経ったんだなぁと感じました」(30代・男性)
「シゲさんがおやっさん枠になっているのがうれしかった」(30代・男性)
「太田も出てくるとは。年取っても健在で何より。進士さんの『太田さん…!わかってますよね!』がまた聞けるとは。まさに青春のおかわりでした」(40代・男性)
「個人的に一番大好きな太田さんが出てきた時、1分ほど口をあんぐりと開けて映画館にいることを忘れて惚けていました」(20代・男性)
「第3話は太田さんが少し暴れすぎかな!(笑)」(50代・男性)

「できるなら全3章で終わらず、マルチに色々と展開していただきたいです」(30代・男性)と熱望する声がすでにあがっている『EZY』。『File 2』は8月14日(金)より、『File 3』は2027年3月よりそれぞれ劇場公開される。今後、ほかの特車二課のメンバーの登場はあるのか?そして『File 3』後にはどんな展開が用意されているのか?“シリーズ誕生40周年”の節目が着々と迫る『パトレイバー』シリーズ。今後のさらなる拡大に期待したい!
※高山文彦総監督の「高」はハシゴ高がそれぞれ正式表記
文/久保田 和馬
