古巣阪神との対決を実現させ、セ・リーの首位争いを演じる池山ヤクルトのピースになれるのか。開幕からファームで悪戦苦闘してきた青柳晃洋が5月30日のファーム公式戦、くふうハヤテ戦(戸田)に先発登板し、5回83球を投げて6安打2四球自責点1と好投し、勝ち投手になった。
試合前の時点では7試合に登板して1勝3敗。28回/1/3回を投げて防御率は4.13だった。それでも奪三振は29、奪三振率9.21を記録していたが、13個の四球を与えるなど自慢の制球力が定まらず、球数が多くなる傾向があった。
ところが、このくふうハヤテ戦では本来のピッチングの片鱗を垣間見せ
ていた。スポーツ紙遊軍記者が評するには、
「今のヤクルトは吉村貢司郎、山野太一、松本健吾の3本柱がしっかりしていますが、これから暑い夏が来るし、長いペナントレースを考えれば、先発投手は何人いても困らない。これまでの投球ならば1軍ははるか遠かったわけですが、今回の好投で高橋奎二、新外国人ウォルターズらとの昇格争いに割って入ったというところでしょう」
結果を残さなければFA権取得どころか…
昨年7月にフィリーズ傘下2Aから自由契約となり、7月末にヤクルト入団。1軍で3試合に登板したものの0勝2敗、防御率8.10と打ち込まれ、ファーム暮らしが続いていた。昨年末に推定年俸5000万円で再契約した際には、
「ルーキーのような気持ちで臨む。優勝したタイガースを超えないといけない」
と古巣への対抗心を口にしていただけに、今年のペナントレースは青柳
にとって、待ち望んでいた展開だ。
「国内FA権取得に向けて1軍に上がる必要がありますが、それどころか、ヤクルトが再契約してくれるかどうかも微妙です。このままファームでくすぶるようなら、現役続行は難しい」(前出・スポーツ紙遊軍記者)
青柳が言葉どおりに阪神戦で好投すれば、戦力的にも営業的にもメリットがある。かつての栄光を取り戻せるか。
(阿部勝彦)

