夫が打ち明けた本当の理由
夫はしばらく目を伏せていましたが、やがてゆっくりと話し始めました。「妹に、送ってる」予想外の言葉でした。義妹は、私もお正月に一度だけ会ったことのある人です。離れて暮らしていて、子どもを一人で育てていることは聞いていました。
「親父とおふくろが、頼むって言ったんだ。妹は子どものことで精一杯で、人に頼るのも申し訳ないって。だから俺だけ知ってる形にした」夫はゆっくり説明してくれました。夫の声は、責められることを覚悟しているような響きでした。その場で、私はずっとうつむいたままでした。
そして...
私は「ごめん」と先に謝りました。「私は何も知らなかったのに、決めつけて怒ってしまった」と。夫は何度も「いや、黙ってた俺が悪いんだ」と言いましたが、本当に謝るべきだったのは私の方でした。何も知らないまま「浮気でしょ」と決めつけ、夫が一人で背負ってきた重さを「結婚前に言えよ」と一言で片づけようとしたのです。
翌週、私から夫に「妹さんに、会いに行きたい」と伝えました。夫は少し驚いた顔をして、それから穏やかに頷いてくれました。隠していた優しさを、これからは二人で持てるように。私は自分の浅さを恥じながら、新しい家族のかたちを学び始めています。
(30代女性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
