――待ち望んでいたスポンサーのサポートを受けて、迎えたミラノ・コルティナオリンピック。まず個人ノーマルヒルで銅メダル、続く混合団体でも銅メダル、そして個人ラージヒルで銀メダルを3つのメダルを獲得しました。初めての大舞台で好成績を残せた要因は何だったのでしょうか。
実はオリンピックだからという緊張感のようなはありませんでした。今回の五輪の形式上、ノルディックはノルディックだけの会場でほかの競技とは一緒ではなくて、現地に着いてからも想像していたオリンピックという雰囲気ではなかったです。それもあって普段のワールドカップと変わらない心境で挑めたのかなと思います。いつも通りであったのが良い結果につながったと思います。
――今大会の混合団体が象徴するように、ジャンプチーム全体で選手同士の仲の良さや結束力を感じるシーンが多かった印象です。
そうですね、選手同士みんな仲がいいです。誰がメンバーになっても混合団体でメダルは取れるだろうと思っていましたし、そう思えたのは、仲の良さだったり、チームとして雰囲気が良かったというのは要因だったと思います。今のメンバーは、競技に対する思いが似ている部分が多いのでやりやすかったですね。
――ラージヒル銀メダルの後、お父様と抱き合い、涙している光景も印象的でした。
僕がジャンプを始めたきっかけは父でしたし、父が出られなかった五輪だから現地で見てほしいと思ってと連れてきていました。ラージヒルはあと少しのところで金メダルを取れなくて、僕にとっては悔しい試合でした。だから父の顔を見たときに金メダルを取れなかった申し訳なさ、もっといいところを見せたかったとかいろいろな感情があふれてきて、涙が出てきました――ここからは食生活についてお聞かせください。競技生活を続けてこられて、食生活で心がけていることはあるでしょうか?
普段から意識しているのはバランスよく食べることですね。シーズン中も、いつもの生活でも、バランスが変わることの内容に偏りのない食事を意識しています。
――海外遠征の機会も多いと思いますが、日本と食事の環境もかなり異なるのではないでしょうか。工夫していたことはありますか?
ヨーロッパが中心になりますが、揚げ物が多かったり、主食がそもそも違うので肉がメインで日本とは食の環境は全然違います。ボリュームのある料理も多いですし、脂っこいものも多いので、脂質は特に注意しないといけないなって遠征中は意識しています。
――脂質が少なく栄養価の高い食材としてのきのこが注目されています。普段の食事できのこを食べる機会はありますでしょうか?
そうですね、きのこは好きなのでかなり食べます。小さいときから好きでしたね。特にしめじ、椎茸、なめこも好きです。好きな料理だと椎茸のステーキだったり、味噌汁にきのこが入っていると嬉しいですね。
――きのこには腸内環境を整える働きもありますが、ご存じだったでしょうか。
具体的に何が良いというのは詳しくは知らなかったですが、体に良い食材であるというイメージはずっとありましたね。――初めての大舞台を経て、これから思い描いている将来はどのようなものでしょうか。
まだワールドカップでも総合優勝はないですし、今シーズン(2025-2026シーズン)も1勝しかしてないですし、ずっと目標にしている「世界一になる」というのを実現したいと思っています。オリンピック、世界選手権という大きな大会もありますが、毎週試合があって、その成績でシーズンの一位を決めるワールドカップの総合優勝が僕にとっての「世界一」だと思っています。
――二階堂さんにとってジャンプはどのような存在ですか?
自分を成長させるものですね。ジャンプの魅力は競技を始めた頃から今でも変わりません。やっぱり飛んでいる瞬間が楽しいですし、天職だなって感じています。
――最後にジャンプを頑張っている、これからジャンプをやってみようかなと思っている子どもたちへのアドバイスをお願いします。
やっぱり「楽しい」だったり、「好き」という気持ちを忘れないでほしいなと思いますね。競技を突き詰めていくと周りが見えなくなってしまうことが結構あると思いますが、そうなってしまったタイミングで挫折してしまう人が多いと思います。自分が何のためにこの競技をやっているのかという気持ちを忘れないで取り組んでほしいですね。
二階堂蓮(にかいどうれん)
2001年5月24日生まれ、北海道江別市出身
小学2年生のとき、元選手だった父のもとでジャンプを始める。中学3年生のとき世界ジュニア選手権に出場。高校3年生で初めてワールドカップに出場する。2025年11月、ワールドカップで個人初の表彰台となる2位になると2026年1月の大会でワールドカップ初優勝。2026年ミラノ・オリンピックに出場、個人ラージヒル銀メダル、ノーマルヒルと混合団体で銅メダルを獲得。

