「つらいことも含めて、どんな経験を積もうと、そこから成長しなければならない。ここはNBAなんだ。つらい経験もある。本当にがっかりすることだってある。敬意を込めて言うが、我々が勝てないと思う相手などいない」
そう語ったのは、オクラホマシティ・サンダーのマーク・ダグノーHC(ヘッドコーチ)。チームは現地時間5月30日(日本時間31日、日付は以下同)にホームで行なわれたサンアントニオ・スパーズとのカンファレンス・ファイナル第7戦に103-111で敗れ、プレーオフから姿を消した。
昨季王者はシェイ・ギルジャス・アレキサンダー(SGA)が35得点、9アシスト、シリーズベストのフィールドゴール成功率57.1%(12/21)を記録するなど、2年連続MVPに輝いたエースが躍動。
また、ケイソン・ウォーレスが5本の3ポイントを含む17得点、7リバウンド、4アシスト、2スティール、アレックス・カルーソとジャレッド・マケインがそれぞれ12得点、ジェイリン・ウィリアムズが11得点、10リバウンド、4アシストと奮闘した。
しかし、第6戦に118-91と快勝したスパーズは、勢いそのままに王者へ襲い掛かった。最終戦では思い切りのいい3ポイントとハッスルプレーで主導権を握り、サンダーがリードを奪った時間は、第2クォーター終盤のわずか1分39秒にとどまった。
SGAはレギュラーシーズンに出場した全試合で20得点以上をマークし、攻守両面でフル稼働。プレーオフではシュートタッチに波もあったが、ジェイレン・ウィリアムズら、複数の主力をケガで欠く状況でも必死にサンダーを引っ張ってきた。
カナダ出身の27歳は2年連続のMVP受賞に加え、最優秀クラッチプレーヤー賞とオールNBA1stチームにも選出。31日に行なわれたシーズン終了の会見では、今季を「失敗」と総括しつつも、ポジティブに先を見据えていた。
「僕は目標を達成できなかった。成し遂げたいと思っていたことに届かなかった。でも、自分の経験上、目標を達成できずに望んでいたものを手に入れられなかった時こそ、自分自身について最も多くを学び、キャリアで最も大きく成長できる。今回だって例外じゃない。自分が目指していた場所には到達できなかった。そこには理由がある。その原因を突き止めて、2度と同じ過ちを繰り返さないようにしないといけない」
王座奪還を見据えるサンダーにとって、今夏は難しい決断を迫られるオフとなるかもしれない。敗北から何を学ぶか――SGA率いるチームの次なる挑戦は、すでに始まっている。
文●秋山裕之(フリーライター)
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