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歓喜の瞬間から一転……F1シンガポールGP表彰台に登壇したペトロナスCEO、イスラムコミュニティへ謝罪

歓喜の瞬間から一転……F1シンガポールGP表彰台に登壇したペトロナスCEO、イスラムコミュニティへ謝罪

ペトロナス社長兼グループCEOのタン・スリ・テングク・ムハンマド・タウフィク氏は、F1シンガポールGP表彰台でのシャンパンセレブレーションに参加したことについて、イスラムコミュニティに謝罪した。

 シンガポールGPでは、メルセデスのジョージ・ラッセルがポールポジションから完勝。これには、チームのタイトルスポンサーであり、シンガポールに近いマレーシアの国営石油・ガス会社であるペトロナスも歓喜。表彰台にもラッセルと共にタウフィク氏が登壇し、コンストラクターズトロフィーを受け取った。

 ところが、タウフィク氏がシャンパンファイトに加わったことが問題となった。マレーシアはイスラム教を国教としており、イスラム教徒の割合が6割を越えている。同割合が15%程度のシンガポールとは大きく異なっているのだ。

 タウフィク氏はアルコールを摂取しなかったものの、イスラム教徒コミュニティに不快感を与えた可能性を認めた。

「今シーズンのメルセデスAMGペトロナスF1チームとの長年にわたる戦略的パートナーシップにおいて、今回のシンガポールGP優勝は待望の成果だった。チームを代表して優勝コンストラクターズトロフィーを受け取るよう招待されたことを光栄に思う」とタウフィク氏は声明で説明した。

「しかしその勝利の瞬間を祝うために、その場での衝動的な感情に流されてしまったことは、不適切だったと認識している。私は、アルコールを一切摂取していないことを断言できるが、イスラム教徒として、そのようなお祝いに参加することに伴う敏感さをもっと認識すべきだった。したがって、意図せずに不快感を与えてしまったことをお詫び申し上げるとともに、自分の行動に全責任を負う」

「ペトロナスを代表し、モータースポーツ競技の頂点であるF1への継続的な支援に対し、この場を借りて心より感謝申し上げる」

「現在および持続可能な燃料時代において我々が達成する成功は、まさにマレーシアの革新性と能力を証明するものである」

 ペトロナスは2010年からメルセデスF1チームのタイトルおよびテクニカルパートナーとして提携している。このパートナーシップは、F1がレギュレーション変更により新時代を迎える2026年以降も継続される予定だ。新レギュレーションには持続可能な燃料の導入が含まれており、ペトロナスがメルセデスに燃料を供給する。

 ペトロナス・ダウンストリームのCEO、ダトゥク・サザリ氏は2022年、メルセデスが同社との契約延長を確定した際、「当社は既に、航空業界のニーズを支援する取り組みの一環として、航空機向けのよりクリーンで実用的な選択肢となる持続可能な航空燃料(SAF)を供給するため、グリーンフィールド・バイオリファイナリーと自社施設での共同処理の開発を進めている」と述べた。

「これは、2027年までに義務化が予定されている国際航空炭素オフセット・削減スキーム(CORSIA)およびFIAの2030年ネットゼロ目標に沿った取り組みであり、いずれもF1チームの物流運営に影響を及ぼすだろう」

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