今年の日本ダービー(5月31日、GI・東京・芝2400メートル)は松山弘平騎手が騎乗するロブチェン(牡3歳、栗東・杉山晴紀、父ワールドプレミア、母ソングライティング)が優勝し、レコード勝ちした皐月賞(4月19日、GI・中山・芝2000メートル)と合わせて二冠を達成した。
この馬への期待は早くも三冠目の菊花賞へと移っているが、同時にクローズアップされているのが父ワールドプレミア(父ディープインパクト、母マンデラ)の存在だ。
同馬は2019年の菊花賞(GI・京都・芝3000メートル)、2021年の天皇賞・春(GI・阪神・芝3200メートル)などを勝っているが、これまで種牡馬としての実績はあまりない。種付けを開始した2022年の53頭を筆頭に、2023年は41頭、2024年33頭、2025年はわずか24頭と、下降線をたどっていた。
昨年12月27日にロブチェンがGI・ホープフルステークス(中山・芝2000メートル)を勝ったことで一転、今年は100頭を超えている。スポーツ紙競馬担当記者が言う。
「ワールドプレミアの種付け料はわずか50万円ですが、それでも数が年々、減り続けていました。ところがロブチェンのダービー制覇で、今後は間違いなく増えていくでしょうし、種付け料は爆上がりするかもしれない。50万円で皐月賞、ダービー馬が出るんですからね。夢のある話ですよ」
ロブチェン以外は3頭が未勝利戦を勝っているだけ
種付け料2500万円のキタサンブラック(父ブラックタイド、母シュガーハート)は2025年までに1200頭超への種付けを行ったが、これまでダービー馬は2025年のクロワデュノール(牡4歳、母ライジングクロス)1頭しかいない。
種付け料2000万円で、昨年まで2000頭に迫る種付けを行ったキズナ(父ディープインパクト、母キャットクイル)の産駒は、ダービー未勝利だ。
前出の競馬担当記者は、
「もちろんキタサンブラック産駒もキズナ産駒も、JRAで勝ちまくっている。それに比べてワールドプレミア産駒はロブチェンを除けば、グランアルト(牡3歳、美浦・斎藤誠、母ハクモクレン)、ワールドブレイヴ(牡3歳、美浦・平岩大典)、サフランルージュ(牝3歳、美浦・室井潔、母サフランハーモニー)の3頭が未勝利戦を勝っているだけ。ある意味、宝くじのような種牡馬ですね」
競走馬は血統が重視されるが、今回のようなことが起きるから面白いし、奥が深いのだ。
(阿部勝彦)

