
【U-21日本代表の最新序列】注目は大岩J初招集の中島洋太朗! 陸上短距離界エースの弟も…ロス五輪へ、新戦力発掘の欧州遠征
2年後の夏に開催されるロサンゼルス五輪を目ざす、⼤岩剛監督率いるU-21日本代表が、6月3日からオーストリア・スロベニア遠征を行なっている(現地5日にU-23ウズベキスタン代表、同8日にU-21ウクライナ代表と対戦)。
最終予選を兼ねたU-23アジアカップや一次予選を兼ねた同予選のスケジュールは決まっていないが、今回の五輪から男子サッカー競技は12か国の出場となり、アジアの枠も2チームに変更された。今までは3.5枠あったため、アジア杯で準決勝まで勝ち上がることが最低限求められていたものの、今回からは決勝まで勝ち残らなければならない。日本がアジア杯のホスト国に名乗りを挙げる報道もあったが、どちらにせよ開催時期が決まっていないため、インターナショナルマッチウィーク外に実施される可能性もある。
見通せない状況や9月から10月に名古屋近郊で行なわれるアジア競技大会(アジア版のオリンピック)に向け、チームを作っていくうえで、今遠征はラージグループの強化を見据えたメンバー構成になった。
海外組は左SBを本職とするDF ⼩杉啓太(フランクフルト)と、メンバー発表後にデンマーク2部リーグ行きが決まったFWンワディケ・ウチェブライアン世雄(桐蔭横浜大→オールボー)のみ。そのほかのヨーロッパを主戦場とする選手は招集を見送られている。
A代表のワールドカップメンバーに招集されたFW塩貝健人(ヴォルフスブルク)、FW後藤啓介(シント=トロイデン)はもちろん、理由は定かではないが、CB市原吏音(AZ)やCB喜多壱成(レアル・ソシエダB)は移籍したタイミングの関係で1年近くまともなオフを取れていない事情を考慮した可能性もあるだろう。
また、MF大関友翔(川崎)はリーグ戦での怪我からまだ復帰ができておらず、MF佐藤龍之介(FC東京)はギリギリまでW杯行きを争っていた関係でA代表に不測の事態が起こった場合に備えている可能性もありそうだ。
そうしたいくつかの事象を踏まえたうえで、今回のメンバーを見ていくと、最大のトピックはMF中島洋太朗(広島)の初招集だろう。世代別代表の常連で、2023年に佐藤ともにU-17W杯に出場。昨年のU-20W杯に出場したチームでも中核を担っていたものの、直前の怪我でメンバーから漏れた。
以降はコンディションが整わず、大岩ジャパンへの参加も叶っていない。そのなかで今季は尻上がりに調子を上げ、今回の代表入りを掴み取った。起用法は4−3−3のインサイドハーフが濃厚だろう。
そのほかでは、陸上短距離界のエースであるサニブラウン・アブデル・ハキームの実弟・FWサニブラウン・ハナン(福岡)、FW神田奏真(川崎)、FW亀田歩夢(富山)といった大岩ジャパン初招集組に注目が集まる。
ハナンは187センチのサイズとスピードが武器のストライカーで、昨秋のU-20W杯にエース格として出場した神田はポストワークが武器。大岩ジャパンでは国内組のストライカーが手薄で、軸を定められていない事情もある。ハナンと神田にはそうした不安要素を吹き飛ばすような活躍に期待したい。
ルーキーイヤーの昨季から出場機会を増やしていた亀田はフットサル仕込みのドリブルが武器で、サイドアタッカーとして大きな期待を寄せられている。
手薄なアンカーのポジションはMF小倉幸成(法政大→岡山入団内定)をベースとしつつ、DF永野修都(藤枝)やMF石渡ネルソン(C大阪)を配置するパターンもあるだろう。
1月に開催されたU-23アジア杯を制したDF土屋櫂大(福島)、GK荒木琉偉(G大阪)、FW横山夢樹(C大阪)、小倉、永野といった主軸組を中心にまとまりつつ、新たな選手の台頭はあるか。2年後の五輪だけではなく、4年後のワールドカップを視野に入れる大岩ジャパンの戦いから目が離せない。
取材・文●松尾祐希(サッカーライター)
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