東京・恵比寿の街に、約30人のマッチョたちが集結しました。
目的は筋トレでも大会でもなく、「落書きを消す」こと。
けれど、ただ消すだけでは終わらないのが彼らのすごいところです。
今回行われた「落書き消しマッスル2025」では、力自慢の参加者たちが壁の落書きを消し、さらにその上からアートを描くという新しい取り組みを行いました。
パワフルな筋肉と創造力で、街をきれいに、そして明るく彩る――そんなユニークな社会貢献活動です。
通りがかった人たちは思わず足を止め、「いい活動ですね」と声をかける姿もあったそうです。
落書きを消す作業は地味で大変なものですが、仲間と体を動かしながら街を守ることに、参加者たちはやりがいを感じていたといいます。
昨年の課題だった「消した壁がまた落書きされる」問題も、今回はアートを描くことで再発防止と美観向上の両立を目指しました。
筋肉を鍛えることだけが目的ではなく、「力を使って街を良くする」という発想。
それを実際の行動で形にしたこの活動は、フィットネスという枠を超えた“街のアートプロジェクト”として、多くの人の心に残ったのではないでしょうか。
筋肉が街を救う?マッチョたちの社会貢献プロジェクト

フィットネスブランドとして知られるVALXが取り組んでいるのは、ただ体を鍛えることだけではありません。
同社は「フィットネスの力で社会問題を解決したい」という思いを軸に、日々のトレーニングで培った力を社会に還元する活動を続けています。
それは、筋肉を見せるためのイベントではなく、“体を動かすことが街のためになる”という発想から生まれたユニークな取り組みです。

今回開催された「落書き消しマッスル」は、その象徴的なプロジェクトのひとつ。
公共施設や街の壁に描かれた落書きを消し、街の景観を守ることを目的としています。
一見地味に見える作業ですが、こうした積み重ねこそが街の印象を大きく変える力になります。
イベントは昨年に続く2回目の開催で、地域との信頼関係を深めながら継続的に行われている点も特徴です。
「マッチョが街をきれいにする」という意外性が話題を呼び、活動を知った人の中には「自分も参加してみたい」という声も増えているそうです。
筋肉を誇示するためではなく、「力を地域のために使う」というシンプルな姿勢。
その潔さとユーモアのある発想が、多くの人の共感を呼んでいます。
街の中で汗を流すマッチョたちの姿は、ただ頼もしいだけでなく、「行動する力の美しさ」を静かに伝えていました。
消すだけじゃない!“アートで彩る”新しい街のカタチ

今年の「落書き消しマッスル」は、ただ壁をきれいにするだけでは終わりませんでした。
約30人のマッチョたちが力を合わせて落書きを消したあと、その上からアートを描くという新しい試みに挑戦したのです。
昨年の活動では、せっかく消した壁が再び落書きされてしまうという課題がありました。
しかし、今年はその経験を生かし、アートを描くことで「再発を防ぐ」と同時に、「街をもっと明るくしたい」という思いを形にしました。
ただの清掃活動にとどまらず、“予防”と“表現”を組み合わせた取り組みへと進化したのです。

パワフルな筋肉で落書きを消し、色鮮やかな絵で壁を飾る――その姿はまさに“筋肉と創造力の融合”。
黙々と作業する背中は頼もしく、時折見せる笑顔はまるでアーティストのようでした。
通りがかった人々も思わず足を止め、「いい活動ですね」「街が明るくなりましたね」と声をかける様子が見られたといいます。
落書きを消す音、壁に広がる絵の具の色、参加者の笑い声。
そのすべてがひとつになって、恵比寿の街に心地よいリズムと活気を生み出していました。
まるで街そのものが、彼らの手で少し息を吹き返したような、そんな温かい空気に包まれた一日でした。
