今、ホワイトソックスの「もうひとりの日本人選手」西田陸浮の人気が急上昇している。ドラフト下位で指名され、無名から這い上がってきた苦労人という経歴が、アメリカの野球ファンに響くものがあったのだろう。
その西田がメジャーリーグ昇格後、初めてのタイムリーヒットを放ったのは、現地時間5月30日のタイガース戦だった。その中継映像が、村上の好感度を上げることになったという。
「西田がタイムリーヒットを放った時、盛り上がるベンチの様子を地元中継局のカメラが捉えていました。その切り抜き動画や試合のダイジェスト版がネット上で広まったんですが、ベンチに村上も映り込んでいました」(現地記者)
村上は球団ロゴの入ったシャツを着て、サングラスをかけていた。打球が外野に転がると立ち上がって喜び、何かを叫んでいる。
「村上は前日の試合で右太腿裏を痛め、IL(負傷者リスト)入りしています。地元メディアによれば、故障の度合いはグレード2。球団は4週間から6週間、欠場することを発表しています」(前出・現地記者)
一般的にIL入りした選手は、試合まで見ていかない。軽い練習ができるケガであっても、試合開始と同時にクラブハウスから引き上げてしまう。
ところが「応援」を希望したのは村上自身で、西田のタイムリーヒットを自分のことのように喜ぶ姿に、地元ファンは多大な好感を抱いたそうだ。
「貫禄がある。まるで監督みたい」に球団スタッフが笑い
もっとも、サングラス姿には「貫禄がある。まるで監督みたい」とのツッコミがあり、これには球団スタッフが笑っていたという。
「成績不振や怠慢プレーなどで登録を外された選手が、懲罰的な意味合いで試合を見せられるケースはあります。村上のように試合に出られないと分かっていても、応援のためにベンチに入るのは珍しいケースです」(前出・現地記者)
ホワイトソックスはここまで33勝29敗で、ア・リーグ中地区2位(6月4日時点)。2023年から昨年まで、3年連続100敗以上を記録したチームの「大健闘」と言っていい。
村上以外に大きな補強はなかった。ホームランと「フォア・ザ・チームの姿勢」がチームを変えたようだ。
(飯山満/スポーツライター)

