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「僕だったら突っ込むのが得意」左シャドー候補の鈴木唯人が“本格参戦”。W杯に向け「ウズウズしています」【日本代表】

「僕だったら突っ込むのが得意」左シャドー候補の鈴木唯人が“本格参戦”。W杯に向け「ウズウズしています」【日本代表】


 現地6月14日の北中米ワールドカップ初戦オランダ戦まで、カウントダウン状態に突入した日本代表。3日からスタートしたモンテレイでの事前合宿では、暑熱対策を含めたコンディショニングが最重要テーマと位置づけられている。

 しかしながら、4・5日の夕方の練習では、雨の影響もあって気温が低下。特に降雨のなか、練習がスタートした5日は気温26度という涼しさだった。

「もうちょっと暑ければ有難い」と冨安健洋(アヤックス)も本音を吐露。予期せぬ気象条件やピッチ環境、キャプテン遠藤航(リバプール)の3日連続での全体練習欠席など、日本代表は目下、様々な困難に直面。そういうなかでも懸命にベストを尽くしている。

 明るい材料もある。1つは、5月31日のアイスランド戦に限定出場した吉田麻也(LAギャラクシー)の再合流。あくまで「サポートプレーヤー」の位置づけで、遠藤というリーダー不在のなか、前キャプテンが仲間を鼓舞してくれるのは心強い要素だ。

 もう1つは、右鎖骨骨折でアイスランド戦を回避していた鈴木唯人(フライブルク)の完全復活。国内合宿の際、「アイスランド戦はクラブに止められていますけど、もう1つの試合(U-19日本代表とのゲーム)はやります」と話していた彼は、予定通りにモンテレイ入り直後から対人メニューも精力的に消化。「フィジカル的には100%だと思います」と自信をのぞかせた。
 
 シャドーの本職が戻ってきたことで、南野拓実(モナコ)、三笘薫(ブライトン)が選外の左シャドーに、新たなオプションが加わることは間違いない。日本にとっては朗報なのだ。

「アイスランド戦は相手もうまくブロックを引いてきたので、難しかったと思いますけど、もうちょっと間で受ける動きが必要かなと。僕だったら突っ込むのが得意というか、間にスルスルと入っていくのが特長。そういうのがあったらいいと外から感じました」と、鈴木唯は自分がピッチに立った時のイメージを膨らませながら、試合を見守っていたという。

 今季のフライブルクでのプレーを見ていても、中盤から一気に加速してボールを持ち運び、ゴール前で決定的な仕事をする姿が印象的だった。「中田英寿みたい」という声もあちこちで聞こえてきたが、長い距離をドリブルでスピーディに突破できる左シャドー要員は目下、鈴木唯だけだと言っていいはずだ。

 伊東純也(ゲンク)もスピードスターではあるが、ロングドリブルを仕掛ける選手ではないし、FWの前田大然(セルティック)と後藤啓介(シント=トロイデン)も裏抜けや立ち位置でフィニッシュに持ち込むタイプ。やはり鈴木唯がいるだけで、2列目に違った色合いがもたらされるのは確かだ。
 
「唯人とはシャドーとウイングバックという関係で、練習の中ではありますけど、試合ではほぼない気がしますね。唯人は足もとで受けてゴリゴリ運べるんで、彼に預けて僕が抜けていくとか、シンプルに使ってスぺースを与えられればいいかなと思います」

 左ウイングバック候補の中村敬斗(スタッド・ドゥ・ランス)もこう発言。鈴木唯の特性を活かしつつ、新たな左サイドの関係性を構築していく構えだ。

 彼にしてみれば、伊東とはS・ランス時代に2年間、共闘していて、すぐに息の合ったプレーをすることが可能だが、鈴木唯に関しては共闘の経験が少ない分、手探りの部分も少なからずある。だからこそ、限られた時間で感覚を合わせていく必要がある。

 もちろん鈴木唯に限らず、前田や後藤らを含めて、実戦形式ですり合わせができるのは、U-19日本代表とのゲームだけ。中村自身も限られたチャンスを最大限に有効活用し、戦い方のバリエーションを広げたいと考えているはず。オランダ戦に弾みがつくような形に持ち込みたいものだ。
 
 左サイドの活性化を熱望する中村に呼応するように、鈴木唯も秘めた闘志をピッチで押し出すつもりだ。

「スタートで出る、途中から出る、いろいろあると思いますけど、自分は今、ワールドカップに向けてウズウズしています」と本人も目をギラつかせていた。独自の左シャドー像を作り上げていければ理想的だ。

 いずれにしても、中村・伊東のホットラインは対戦国に徹底マークされるだろうし、久保建英(レアル・ソシエダ)や堂安律(フランクフルト)が絡んでいく攻撃も対策を講じられる公算が大。その分、代表実績の少ない鈴木唯にとってはチャンスだ。

 フランクフルトでヨーロッパリーグのファイナリストとなった“秘密兵器”は、大舞台で異彩を放つことができるのか。

取材・文●元川悦子(フリーライター)

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配信元: SOCCER DIGEST Web

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