束で渡して、数枚だけ持ち帰る
息子はクラスの女の子とよくシールを交換しています。持ち帰ってくるのは、いつもキラキラ光る恐竜のシールが数枚だけ。その代わりに、自分が集めていた動物のシールを束のように手放しているようでした。私の目には、かわいい動物のシールをごっそり渡して、けばけばしい恐竜を少しもらっているようにしか見えません。数の上でも、明らかに息子のほうが多く出しています。これは言いくるめられているのではないか。そんな思いが日に日に強くなっていきました。
相手のお母さんも、同じことを
近所のスーパーで、その女の子のお母さんと偶然会ったときのことです。思いきって、気になっていたことを口にしてみました。「うちの子、お宅の娘さんに損な交換ばかりさせられてる気がして、心配だったんです。」すると相手は驚いた顔で、こう返してきました。「うちも同じです。娘がそちらのお子さんにあげてばかりだと思っていました。」お互いに、自分の子どもばかりが損をしていると思い込んでいたのです。顔を見合わせて、思わず笑ってしまいました。
