10月11日(土)13:00からのカンテレ『ウラマヨ!』は、誰もが憧れる豪邸やその家の主について深掘りする「豪邸・珍邸・すごい家、住んでるのだあれ?」を放送予定。そのうち、某テレビ番組で“匠”として数々の家を建ててきた有名建築家の本気度がうかがえる京都の自宅について、一足先にお届けします。(関西ローカル/カンテレドーガ・TVerで配信あり)。
“ゆとり空間請負人”の実力とは!?

今回登場するのは建築家の豊田悟さん。大学院時代に日本ユースホステル協会創立記念設計競技で最優秀賞、東京建築士会設計競技で金賞など数々の受賞歴があり、卒業後は竹中工務店に就職、設計部でホテル・ニッコー・サンフランシスコ等の設計に携わりました。
1999年には有限会社豊田空間デザイン室を設立。某番組に“匠”として度々出演するなど腕利きの建築家で、空間を変幻自在に操って快適な住まいを生み出すことから、ついた異名は“ゆとり空間請負人”です。

「ずっと東京・横浜で建築の設計をしていまして、ある程度子どもたちも独立して落ち着きましたので、京都は建築家として見る建物がいっぱいありますし、ゆったり暮らすのにはいいかなと思いました。ライフスタイルも楽しもうかなと(笑)」と豊田さん。
匠ならではのアイデアが満載!
豊田さんが終の住処として京都市内に自ら設計したのは、築10年となった木造2階建て。黒を基調とした外観で、家の前には訪れる人を迎えるようにモミジが植えられています。

入口のドアを開けてすぐの所には大きな上り階段。一部が本棚になっているあたりは、まさに匠ならではのアイデアです。その大階段と平行に長い廊下が伸びていて、豊田さんはこの狙いについて「家の中に入ると奥まで一直線に見えるので、視線的にすごく奥行き感が出ます。階段方向の上への広がりと真っすぐに抜ける廊下で、ゆとりや広がりが感じられるんですね」と紹介。

家中に使われている木のぬくもりの中階段を上ると、先には約14帖の広いダイニングキッチンが。ダイニングには長テーブルと長イスが置かれ、その奥には部屋と平行に配置されたアイランドキッチン。配膳の動線も効率的です。
もちろんここでも、ゆとりある居住空間に見せる匠の技が生かされています。テーブルの高さは低めにして、イスの足も自分で3cmカット。壁側には木のベンチを採用し大人数の来客にも柔軟に対応できるように。またキッチンの上には広めのロフトがあり、ダイニングの向かいには奥様の作業スペースが。快適な暮らしのため、空間を巧みに操っています。

ちなみに階段を下りた1階部分には、ゆとりだけではない“匠ならでは”の様々な工夫が。豊田さんは「階段が広いので、その分階段下に収納スペースをたっぷり取っています。収納がしっかりしていないと、ゆったりした暮らしができませんので」と語り、長い廊下の壁までも本棚として活用。