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親戚の集まりで妻に投げられた一言。俺がリュックから一冊のノートを出した本当の理由

親戚の集まりで妻に投げられた一言。俺がリュックから一冊のノートを出した本当の理由

リュックの一番奥から、青いノートを取り出した

壁際に置いていた自分のリュックを開けて、青いノートを取り出しました。3年間、出張のときも休日の外出のときも、ずっとリュックの底に入れていたものです。「これ、俺が書いてるレシピノートなんです」ページを開くと、付箋と書き込みが伯母の目にも見えるはずでした。妻が忙しい日は俺が作るんで、勝手にメモして増やしてるんですよ」

伯母は表紙を見つめて「あら……そう」とだけ返し、湯呑みに口をつけました。母が、湯呑みを両手で包み込むようにして、ほんの少しだけうなずいているのが視界の端に映りました。

そして…

帰りの電車のなかで、妻が「あのノート、いつから書いてたの?」とたずねてきました。「結婚した時から少しずつ」と答えてから、本当のことを言うかどうか、迷いました。

けれど今日この日に言わないと、たぶんずっと言えない気がして、続けて口にしたのです。

「昔の頃から、お母さんが伯母さんに同じこと言われるのをずっと見てて、何もできなかったから」

今日、伯母にノートを開いて見せたとき、俺自身が、ようやく少しだけ動けたような気がしました。妻を守るためのノートだったはずなのに、結局、過去の自分も助けていたのかもしれません。

妻は窓の外を見つめながら、俺の手の上に、自分の手をそっと重ねてくれました。

(30代男性・会社員)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

配信元: ハウコレ

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