先日、ミッドオハイオでインディカーを初めてテストドライブした太田格之進。佐藤琢磨の次の日本人インディカードライバーとして期待する声も日に日に強まっているが、参戦に向けた思いを本人に聞いた。
既に日本のスーパーフォーミュラではトップランカーとなっており、今シーズンも初のシリーズタイトルを坪井翔、岩佐歩夢、牧野任祐らと争っている太田。並行してアメリカでのレース活動をスタートさせており、IMSAスポーツカー選手権でLMDhマシンを走らせている。そしてこの度、インディカーの初走行が実現した。
太田はインディカーがスーパーフォーミュラと「全く違う」マシンであり、互いに異なるスキルが要求されると感じたという。そんな中でも、フィジカル的にも問題なく走行でき、及第点と言えるパフォーマンスを見せられたことに一定の満足感を覚えたようだ。
何より気になるのが、太田が2度のインディ500ウイナーである佐藤に次ぐ日本人インディカードライバーになり得るのかという点だ。
今回のテストは、太田のIMSAでの所属チームであるメイヤー・シャンク・レーシングの計らいによって実現した形。ただ、来季に向けたオーディション的意味合いを持っていたわけではないと思われる。太田本人としても、インディカー参戦を目指しているとしながらも、挑戦を急いでいるわけではないのだという。
「そんなに急いでいるというか、焦っているわけではありません」と太田。
「僕のポテンシャル、フィジカル、ドライビングスキルや知識などはまだまだ右肩上がりに上がっていると自分でも認識しています。だから急ぐ必要もないかなと正直思っています」
「今から行ってもいける(通用する)という気持ちはありますが、スーパーフォーミュラと同じでインディカーも非常にレベルが高いレースです。自分の力を過大評価して、無理に急ぐことは避けたいです」
太田がそう語るのには理由がある。太田はスーパーフォーミュラにデビューした2023年、冬のスーパーGTテストで負傷したことによりスーパーフォーミュラの開幕前テストに参加できず、準備不足のままシーズンインして苦戦した経験がある。最終戦鈴鹿で優勝したことにより一気にトップドライバーへの道を駆け上がったが、もし不振にピリオドを打てていなければ現在のようなキャリアはなかっただろう。
「新しいカテゴリーで、新しいサーキットを走るということに対しては、当然それまでに積み上げて来たものは大いにあるとしても、舐めたり甘く見ることは絶対にしたくありません」
「契約にしても、色々な契約の仕方があると思いますが、例えば最低何年参戦できるとか、そういった部分をしっかりと決めていく必要があります」
「そういった観点では焦っていません。テストできたことはひとつ大きなステップです。(インディカー参戦は)目指している舞台のひとつですし、ファンの皆さんや色々な人の大きな期待を背負いたいと思っています。ただ、ステップバイステップですね。その辺りはホンダさんやメイヤー・シャンクなど、色々な話が関わって来ますから」

