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【NOAH】「触れたら危険。だからこそ触れたくなる」 “メインディッシュ”EitaとのGHCジュニアV2戦へ 高橋ヒロムインタビュー

【NOAH】「触れたら危険。だからこそ触れたくなる」 “メインディッシュ”EitaとのGHCジュニアV2戦へ 高橋ヒロムインタビュー

 10・11両国大会でEitaとのGHCジュニアヘビー級王座2度目の防衛戦を控える高橋ヒロム。“メインディッシュ"Eitaを退けての“ノアジュニアの顔"化を見据える外敵王者に決戦直前の思いを聞いた。

【高橋ヒロム インタビュー】

――前回も挑戦前にインタビューさせていただきましたが、無事にと言いますか一発で…

▼ヒロム「無事にっていう言い方をしましたね? NOAHの内部の人間が無事にという表現を使ってくれたことがうれしいですね。ということは高橋ヒロムが獲ったほうが面白いんじゃないかって思ってくれたということですね。もう今のはナチュラルな表現ですから。もうこのまま使った方がいいと思いますよ」

――改めてGHCのベルトを初戴冠した率直な気持ちを。

▼ヒロム「もう気持ちいいですよ。やっぱりチャンピオンっていうのは、なんていうんですかね? (肩にかけたベルトを触りながら)ここにベルトがあることが落ち着くんですよ。安心感というか。プロレスラーらしいですよね。ベルトを常に持ち歩くのがすごくプロレスラーらしいなと。それはボクシングだったり他の格闘技もベルトってありますけど、あんまり持ち歩いているっていうイメージがないですし、ずっと長年同じベルトっていうのもプロレスの一つの魅力だと思うので。自分としてはベルトっていうのはすごくありがたい存在ですね」

――ヒロム選手は様々なベルトの戴冠歴がありますが、GHCのベルトは初戴冠となります。

▼ヒロム「重みはありますよ、そりゃ。やっぱり自分がファンの時から見てきた、すごい歴代の王者がいるので。そこに並べたのはうれしいですし、重みはすごくあります」

――今のお言葉からもGHCのベルトに対するリスペクトを強く感じられます。

▼ヒロム「メチャクチャありますよ。それなのにバカにしているだとか、NOAHをナメているだとか、すごく言われるんですけど、ちゃんと俺のこと知っているのか?と。いつNOAHをバカにした?と。いつGHCをバカにしたか? 全くしていないですからね。バカにしたっていう表現を使うんだったら、個人的にバカにすることはあるかもしれないですけど、俺は一度もGHCだったりNOAHをけなしたりだとかマイナスの表現を使ったことはないです。それなのにナメているっていうように言われるのはちょっと嫌ですね」

――Eita選手との防衛戦が決まっていたにも関わらず、新日本の9・28神戸大会で石森選手との初防衛戦を行ったことが原因では?

▼ヒロム「自分がチャンピオンなわけで、それを新日本プロレスの会場でやろうが、相手が新日本プロレスの選手であろうが、そこは全然別にいいところですよね? ただね、タイトルマッチが決まっていたのに、その前に無理やり自分の感情でね、タイトルマッチにしちゃったっていうのは、それはもう反省でございます。これはメチャクチャ反省してます。謝っても許してもらえないなと。だから勝つしかないなと。逆に自分にプレッシャーを与えたという意味ではよかったのかもしれないですけど。そもそも自分があの発言をしなければ、こういうことにはなっていなかったと思うので。もう一人のヒロムちゃんが出てきちゃったんですよ。やっぱりね、そりゃ試合で興奮していたら仕方ないですよ。基本的にはリング上で闘っているヒロムちゃんは別のヒロムちゃんですからね。だから、もう一人のヒロムちゃんが試合後まで出てきちゃったということで、ああいう強気の発言をしちゃったっていうのはすごく反省しないとですね」

――その防衛戦後、Eita選手が乗り込み襲撃を受けました。

▼ヒロム「いやぁ強烈でしたね。でも(Imperial Unoを)喰らわせてくれてよかったなっていうのはありますね。技を受けて耐性をつけるわけじゃないですけど、初めて喰らう衝撃っていうのはあるわけで。それが2回、3回となってくると慣れてくるわけじゃないですけど、これぐらいの衝撃だなっていうのは想像ができるんですよ。だから構えることができる。自分にとってはタイトルマッチ前に2回も喰らえてよかったなっていうポジティブな感じですかね。だってタイトルマッチで負けなければいいんですもん。その過程に何があろうと、俺はタイトルマッチで勝てばいいと思っているので」

――では挑戦者のEita選手にどのような印象をお持ちでしょうか?

▼ヒロム「触れたら危険、ですね。もう香りがすごくしますね。だからこそ俺も怖いもの見たさで触れたくなるタイプの人間なんですよ。すごく興味なんかが出ちゃう。触ったらダメって書いてあるものって触りたいじゃないですか。その感情と同じで。なんか小学生とかの気分に今近いのかもしれないです。楽しんじゃっている感ですよね。これ絶対触るなよ? 触ったらヤバいから!みたいなのって、これどうなるんだろ?ってなっちゃうじゃないですか。Eita選手からはそれと同じ香りがするんですよ。触れない方がいい、触れたら危ない、みたいな妖しさ。すごく漂っている選手だと思いました。あの感じを出せる選手って、あんまりいないんですよ。だからこそ触れたくなってしまう。それが向こうから来たっていうんだから、それは最高じゃないですか」

――ヒロム選手はEita選手をステーキと表現し、いきなりメインディッシュでいいのかと発言されていました。

▼ヒロム「そうですね。だってフルコースのお店に行きました、高級な場所ですよ? じゃあこの2万円のコースでお願いします、みたいなのあるじゃないですか。そのコースをお願いして一番最初にステーキが出ちゃう。順序があるじゃないですか。前菜、サラダ、スープだったり。そこを飛ばしてウチはステーキから出します!っていう感じ。フルコースを頼んで、まさかいきなりステーキが出てくるとは思わなかったっていうのはありますよね。このステーキを味わっちゃったら、あと大丈夫?っていうね」

――Eita選手を倒したらノアジュニアを味わえなくなる、といった発言もされていました。

▼ヒロム「はい、会見でも言わせてもらいました。Eita選手はノアジュニアの顔だとあれだけ何度も言っているわけじゃないですか。それだけ言うってことはそれだけ自信があるっていうことなんですよ。それはメチャクチャいいことだし、レスラーとして当たり前と思います。ノアジュニアの顔ですよ? ノアジュニアの顔を倒してしまったら、このGHCジュニアのベルトを持っている高橋ヒロムがノアジュニアの顔を倒してしまったら、それはもうノアジュニアの顔なんじゃないかと。そう思ってしまったんですよ。だから味わうという表現が変わってきてしまうのかと。もっと責任というか、そういうのを持って行動しないといけなくなってしまうのかなって思ったんですよね。という意味で最後なのかなっていう言い方をしましたけどね」

――ほかのノアジュニア勢にはEita選手と比較すると、メインディッシュ級の選手は見当たらない?

▼ヒロム「それはもちろんスープだってサラダだって、メインを超えてくることはありますよ。うわ、メッチャ美味い! なにこのスープ?みたいな。それと同じでその味わい方はあります。けど、それは食べてみないとわからないっていうのもあるじゃないですか。そこですよね。そこでこの間、SNSとかでダガ選手とか来てくれましたけど、確かにそういう選手もいるのかと。それはぜひ一度手を合わせてみたいなと。フルコースでいうと、どこなんだろう、みたいなね。そういう楽しみはありますよ。ただノアジュニアの顔となってしまったら、そういう味わうみたいな楽しみ方はできなくなってしまうのかなって。その不安はあるんですけどね」

――それは王者としての責任というところ?

▼ヒロム「そうですね。自信はありますし、最初におっしゃってくれましたが、ヒロム選手が獲ってよかったと。そこまでおっしゃってくれたと思っているんですよ。ヒロム選手が獲った方が面白いと思ってくれての最初の一言だったじゃないですか」

――そこまでは言ってなかったと思うんですが…

▼ヒロム「(無視して)っていうのを含めると、俺はちゃんと責任を果たせているのかなと。盛り上げられているのかなと。褒められて伸びるタイプなんで、すごく最初の一言は自信につながりましたよ。この後、会社の人からなんか言われちゃったらすみません。でもあれは本音の一言だと思うんで」

――NOAHに来場された時、あくまで高橋ヒロムとしてNOAHに来たわけで、新日本プロレスを背負っている想いはない、といった発言をされていました。

▼ヒロム「全くないんですよね。もちろん無所属といえど新日本プロレスの人間なんで、勝手に何も背負っていなくても新日本プロレスというものはついてきます。それは新日本プロレスの人間ですから。ただ新日本プロレスを巻き込んでの闘いだとは俺は思っていないです。でもEita選手は新日本プロレスからっていう言い方をしたじゃないですか。そこはちょっと自分は違和感があったなと。新日本プロレスっていうより高橋ヒロム個人を見てほしいなっていうのはありますけどね」

――ファンの中にも新日本の高橋ヒロムがノアジュニアに侵攻してきた、という見方があるように思えます。

▼ヒロム「もし侵攻しているっていう話になるのであれば、もうこのベルトを獲ってしまった時点で侵攻も何も一番上に立ってしまったんじゃないか、と俺は思いますね。全選手を倒して初めてその侵攻となるのか、そこはちょっとわからないですけど、そこはもうちょっと見方を楽しんでほしいなって思いますけどね、シンプルに」

――そんな中、両国大会Eita戦はどのようなテーマがありますか? また防衛に成功した際、ファンにどのように見てもらいたい?

▼ヒロム「認めてもらいたいですね。ノアジュニアの人に、ありがとう、と。ヒロムがいてくれてノアジュニアに活気が出たよ、みたいな。逆に感謝してもらえるくらいのな立場になりたいかな。それが究極かと思いますね。自分としては新日本プロレスの人間というよりはイチ高橋ヒロムとして見られたいっていう気持ちはありますけど、(新日本の人間として見られることは)それは仕方ないかなと思います」

――会見では新技のお話もありました。

▼ヒロム「はい、トラウマ」

――どこかで聞いたことのあるような技名です。

▼ヒロム「そうですか? まぁトラウマは別に、ある言葉ですからね。本当にそのままの意味で使おうかなと思っているんですけど。普通にトラウマって言ってもちょっと違うかなって思ってトラウマ(発音:トラ⤴ウマ⤵)っていう感じの発音にしようかと思っていますね。本当は石森さんとの戦いでは出す予定ではなかったんですけど、出さざるを得ない相手なんで。やっぱり石森さん相手だと100ではなく120出さないと勝てないなと改めて感じましたし。だからこそ出さざるを得なかった。そう意味で公開はしちゃいましたけど、一応まぁオリジナル。そこは注目してもらいたいですね」

――Eita選手も発音は違えどトラウマという技を…

▼ヒロム「あっ、そうなんですか? 名前かぶりかぁ! それ聞いとけばよかったなぁ! なんでさっき会見で言ってくれなかったんですかね? それはちょっと俺わかんなかったです。トラウマ(発音:トラ⤴ウマ⤵)ですか?」

――いえ、トラウマです

▼ヒロム「あぁ、そっちか! えぇ!? じゃあ変えた方がいいんですかね? いや、そっか! なんだ、だから会見の雰囲気というか。あれなんか反応があんまりだな?って思ったんですよ、記者さんの。チクショー、それは会見前に知りたかったな。言っておけばよかったな。知らなかったです。それはこれだけいろんな名前があれば被るのは仕方ないと思うんですよ。ただその技の中身というか技自体はかぶっていないと思うので。そこだけは自信はあるかなっていう。名前ぐらいは仕方ないですよ。それは良しとしましょう。向こうがどんなトラウマを使うのか、逆に楽しみではありますけどね。まぁ出させたくはないですね」

――ヒロム選手から見たノアジュニアの現在の位置はどうお考えでしょうか?

▼ヒロム「難しいですね。やっぱり話題っていう面では正直ジュニアの話ってあまり聞かなかったんです。ノアジュニアは今こうだ、みたいな感じの話が来なかった。でもやっぱり知りたくなくても聞きたくなくてもNOAHのヘビーのOZAWAさんだったり、拳王さんだったり、それこそKENTAさんだったりの話は聞こえてくるわけですよ。ただノアジュニアっていうワードは全く聞こえてこなかったっていうのが正直なところです。そういうところからなのかなと。少しでも何か話題じゃないですけど、うまく作っていかないといけないのかなとは思いますね。難しいんですけどね」

――ファン時代からノアジュニアを見てきたとおっしゃってきましたが、NOAHから何かを吸収しようという考えは?

▼ヒロム「そこは特にないですかね。もちろん歴代の闘っていた人たちへの尊敬はありますけど、それを自分の中に取り入れようということは全くないですね。自分は自分なんで。2025年の高橋ヒロムを見せないといけないと思っているので。過去は過去で、尊敬しつつ今、これから先を観て行かないといけないと思っているで。自分は自分らしく戦うつもりです」

――対Eita戦でファンに見てもらいたいものを一言で言うとどんな言葉でしょうか?

▼ヒロム「メインディッシュではありますけど、メインディッシュなのに触れたら危険なEitaさんに触れに行くヒロム。そこを見ていただければと。今自分で言っていてもよくわからなかったですけどね。一言で、と言われたので。なかなか難しかったですよ」

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