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事前キャンプ地で「やはり冨安がいると違う」との印象を残したのは確か。“完全復活”はもうすぐだ【日本代表】

事前キャンプ地で「やはり冨安がいると違う」との印象を残したのは確か。“完全復活”はもうすぐだ【日本代表】


 北中米ワールドカップの開幕まであと3日。日本代表の初戦オランダ戦も6日後に迫ってきた。

 6月3日からモンテレイで事前合宿を行なっていた日本にとって、7日のU-19日本代表との練習試合は当地での最後の活動。メキシコ1部CFモンテレイの練習場で完全非公開のなか、35分×4本という形式で本番前最後の実戦に臨んだ。鈴木淳之介(コペンハーゲン)と塩貝健人(ヴォルフスブルク)が得点し、2-1で勝利した。

 森保一監督は「選手たちは相当キツそうでしたけど、一回、暑さに慣れる、湿度に慣れる部分では、十分できたかなと思っています」と前向きにコメント。滞在期間中は気温の低い日が続き、コンディショニングを不安視する声も少なくなかったが、最終日の蒸し暑いなかで試合ができたことで、良い形でベースキャンプ地ナッシュビルに入れそうだ。

 この合宿では遠藤航(リバプール)が別メニュー調整を強いられたものの、怪我を抱えていた鈴木唯人(フライブルク)が実戦復帰。2本合計で70分プレーしたという。5月31日のアイスランド戦で、約2年ぶりの代表戦出場を果たした冨安健洋(アヤックス)も70分間、出場。森保監督にとっても朗報に他ならないだろう。

 特に冨安の復調は大きい。オランダ戦で先発できるメドが立ったと言ってもいいのではないか。本人は83分間プレーしたアイスランド戦後、「フルでやろうと思えば、やれたかなと思いますけど、60分以降、少し落ちる感覚は僕の中ではあった。そこは徐々に上がっていくものなのかなと感じます」と話していた。事前合宿に入って以降、さらに状態が上がってきたようだ。
 
 実際、モンテレイでの冨安は、笑顔でボールを蹴っているシーンが大いに目立った。報道陣に公開されたのはボール回しやミニゲームが中心で、本番並みの強度やスピード感でプレーしていたわけではないだろうが、そういうなかでも冨安は上田綺世(フェイエノールト)に迫力ある寄せを見せたり、ボールを奪いにいくアグレッシブさも押し出していた。攻撃の組み立てやパス出しに関しても光るものを見せており、「やはり冨安がいると違う」という印象を残したのは確かだ。

「今のコンディション? 上がっているというか、アヤックスの練習はずっと継続してやっていましたし、(アイスランド戦で)試合を1個やれたことに関してはポジティブだと思います」と、彼は5日の練習後に手応えを口にした。一日一日のトレーニングを確実に消化することで、自信を深めている様子だ。

 そういう軌跡を辿ることを、森保監督はあらかじめ見越していたという。

「(現状の仕上がり具合を)想定していました。そこはメディカルとずっと話してきていますから。彼のクラブでの復帰過程は、直接は見えませんけど、今、何をやっているかは常にメディカルを通して把握していました。

 アイスランド戦で長い時間プレーして、リバウンドや疲労を取りながら、さらにコンディションを上げていけるかというところは、今のところ想定通りに来ていると思います」と、指揮官はポジティブな感触を得ているという。
 
 となれば、冨安はグループステージから最終ラインの主軸として仕事ができそうだ。オランダの前線にはメンフィス・デパイ(コリンチャンス)ら能力の高いFWが陣取り、左ウイングにもコディ・ガクポ(リバプール)という機動力と高さを持ち合わせたアタッカーがいるため、日本の3バック右サイドは大きな守備負担を背負うことになる。

 敵の動きを見ながら的確な対応ができる人材を配置しなければ、綻びが生じないとも限らない。本当に重責を担うことになるのだ。

 昨年10月のブラジル戦、今年3月のイングランド戦で好パフォーマンスを見せた渡辺剛(フェイエノールト)の実績や経験値も高く評価すべきだが、森保監督の冨安に対する期待と信頼は絶大。その思いに応えるべく、本人も2022年カタールW杯におけるパフォーマンス以上のものを示す必要がある。
 
 3年半前の冨安はリハビリ続きで、スタメン出場したのはラウンド16のクロアチア戦のみ。その試合でも調子が上がらず、「なんでこんなにうまくいかないんだろう」と苦渋の表情を浮かべたが、今は当時より明らかに良い状態だ。そのコンディションをもっと引き上げ、トップに持っていけるように、ナッシュビルでの最終調整の場を最大限に活かすべきである。

 前キャプテンの吉田麻也(LAギャラクシー)も認める通り、類まれな才能を持つ冨安健洋。彼の完全復活はもうすぐだ。

取材・文●元川悦子(フリーライター)

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配信元: SOCCER DIGEST Web

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