・思い出のディアボラ風
私の人生初サイゼは、高校生の時に行った北海道「新札幌駅ビル店」だ。そこで生まれて初めて食べたのが『若鶏のディアボラ風』であった。
ジューシーなチキンと独特のガルムソース、野菜ペーストの組み合わせ。そしてその安さに、高校生ながら衝撃を受けた記憶がある。
そんな思い出の味のタイムリミットが迫っていると知り、近くの店舗に駆け込んだところ、まだメニューは切り替わっておらず、何の問題もなく注文することができた。
親の顔より見たと言っても過言ではない鉄板の上のチキンを、デカンタの赤ワインと一緒に豪快に味わう。これぞ1000円以内で楽しめる贅沢のひとつではないか。
しかし、当たり前のように享受してきたこのマリアージュが、10日からは日常ではなくなってしまう。仕方がない事情とはいえ、少なからず喪失感を覚えてしまう。
・もうひとつの選択肢
チキンステーキがグランドメニューから消えると聞いて、残念に思った人も多いだろう。
もちろん、すべてのチキンメニューがなくなるわけではない。サイゼ屈指の人気者『辛味チキン』は、現時点ではグランドメニュー削除の対象外となっているので安心してほしい。
しかし、個人的に『辛味チキン』以上にオススメしたい隠れた有能メニューがある。それが『蒸し鶏の香味ソース』である。
この『蒸し鶏の香味ソース』は柔らかな鶏むね肉を使用し、『若鶏のディアボラ風』と同じガルムソースがかかっている。お値段はなんと税込280円だ。
チキンステーキのような熱々の鉄板系ではないものの、そのぶん肉質がしっとりしていて昼でも夜でもあっさり食べられる。
味・ボリュームともに280円とは思えないクオリティで、チビチビとつまみやすいため、ワインのお供としてはむしろ『若鶏のディアボラ風』よりも優秀なのではないかと私は思っている。
チキンステーキが通常メニューから消えてしまうのは本当に寂しいが、この『蒸し鶏の香味ソース』が控えている限り、サイゼリヤはまだまだ心配いらないのではないか。未体験の人は、ぜひ試してみてほしい。
